☆★☆季節の風☆Kazeのミステリ街道☆

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April 20, 2006
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カテゴリ: ノコとツチノコ
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本日から新連載。よろしくお願いします~<(_ _)>



 電話が鳴った。
(きっとスクリブル出版の編集長だ)
 ノコの予感は的中した。編集長のドン(あだ名)は、電話に出るなり言った。
「ノコさん?あー、こないだFAXで送ってもらった映画のレビュー、書き直してくれる?あれじゃー、映画の押さえどころが読者に伝わらないんだよね」
「はー、あまり面白くないですからねぇ」
「そりゃそうだが、つまらんという事がまんま書いてあるんじゃ話にならんっしょ。そこんところは割り切ってもらわないと仕事なんだから。今夜までね、よろしく」
 ガチャリ。ドンは一方的に電話を切った。
「ったくぅ。なんぼカンヌ候補に上がった文芸作品かなにか知らないけど、観客の3分の一が途中から寝て、3分の一が携帯をいじり始めるような映画をさも面白い、見ない人の感受性が疑われるなんていうドン流の書き方はできないぞー。もぉ。これで原稿料2000円也、さらにドンの名前で出すんだからやりきれないって。自分で書かないくせに、難癖だけは一人前以上なんだからー!!そのうちぶん殴ってやる。蹴飛ばす。石ぶつける」

 これがいちばんの気晴らしだ。さいわい、今日は天気もいい。
 野菜たちは元気に育っているかな。
「あれ、土が盛り上がってる」
 いずれ雑草をとろうとしていたところだ。
 ノコは庭の隅っこをスコップでつついた。
 そのとたん、もこっ!!と、『なにか』が現れた。

<つづく>





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Last updated  April 20, 2006 04:33:46 PM
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