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January 30, 2010

『浄土ヶ浜殺人事件』〈２３７〉第７章・逆位置

テーマ：連載小説を書いてみようｖ(10276)

カテゴリ：浄土ヶ浜殺人事件

「はい、なんでもいたします」
　石川は、緊張してビシッと立った。
「石川君の提案で、遊覧船に乗った人達を、ホテルの外に出さないようにして欲しいのです。そろそろ緊張がとけて、疲れも出ます。また、帰りたがる人もいると思いますが、なんだかんだと理由をつけて、とどめておいてください」
「まあっ、皆さんを１箇所に集めるのね！ドラマのようだわ。私、頑張っちゃう。夜になったら、バーへ来てもらいますわ、女の人が多いからカラオケがいいでしょう」
「お願いします、なんとか間をもたせてください」
「まかせて！そういうことなら大得意ですからっ」
「石川君がいますぐ署に戻るのには、なにか差し迫った理由でも？」
「それが～、被害者のメガネには度が入ってなかった、って医大のほうで言ってきたって、ハナちゃんから連絡がありまして…。もう、関係ないような気もするけど大事なことだから、詳しく話を訊きに戻りたいんです。いままで気がつかなかったなんて、私もバカねっ、また仕事が増えちゃったわ」

「えっ、あの人近眼じゃなかったの！」
　絵里子が言った。
「絵里子さーん、間山さんずっと伊達メガネなんだよ～、うちの拓海がいつも言ってたもん」
　友恵が、いつもの少しだけ間延びした口調で、言った。
「信じられない！あたしすっかり騙されてたんだわあの人に…！」
　絵里子が呟いた。
「じゃ、お２人をお願いしますっ～」
　石川刑事は、逃げるように内股に走っていなくなった。
「あの～、刑事さん、うちの拓海捕まるんですか？もしかしたらと思って着替え持ってきたけど、拓海はやってないですから」
　友恵が、セカンドバッグを抱えて宮蔵ににじり寄った。
「犯行時刻のアリバイ、証明できませんか？」

「できないです。無理。だって、きのう店に一緒に来てから会ってないし、拓海はその時間、車の中で寝てたって言ってるし…」

＜つづく＞

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みなさまありがとうございます<(_ _)>

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　先週終わった母の誕生日でしたが、リクエストされていたもうひとつのプレゼント、一枚の絵をやっとゆうべ描きました～
　そう言われると、題材はやっぱり肖像画でしょう
　まるで小学生のようですが、私が現在、かなり経済的にヤバイ状態なのを気遣ってそう言ってくれているのです。

　旅行に行ったときの写真を見返しながら、２００７年に浄土ヶ浜へ行ったときの写真を選び、何度かスケッチしたあと、Ａ４サイズのカンバスにアクリル絵の具で描きました。

　うちの母です。