☆★☆季節の風☆Kazeのミステリ街道☆

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June 12, 2010
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カテゴリ: ダブルキャスト


「ああ、わかるわかる」
「わかるべ?」
 権太が即、言うと、2人は顔を見合わせて吹き出した。
「よくいる奴だもん。まず、その北上慧って奴は、脚本は書くけど本とかいっさい読まないだろ。しかし、なぜか『蒲田行進曲』には詳しいんだよな」
「お、さすが隆ちゃん。ナオミさんと付き合っているうちに洞察力が鋭くなったな」
「いや経験値から語ってんだ。まぁ先入観たっぷりだからナオミのようにはいかないけどさ」
「ナオミさんだって同じように思ってるよきっと…」
「そのうえ、ひどく自意識は過剰で…まぁそうでなければ演劇などやってはいられないけどさ、変にプライドが高くて、やたら奇をてらった脚本を書いて…そう、たとえばセットもなにも無いというのに、『蒲田行進曲』のパクリのようなホンを書いたうえに、パクっているからさらに変になったうえ朗読劇みたいな感じにして、ラストは夢オチとか」

 権太はニヤリとした。
「で、根拠の無い自信があって、人の話はいっさい聞かない」
「パターンだろ?」
「人の意見を聞きたくないから、結局ひとり芝居の世界に…」
「あははは」
「それでは金にならないから、人員を集めて公演をしようとしても、いろんな方面に不義理をしまくっていて人が集まってくれない、それで夫婦2人芝居、ってとこか」
「いやぁ~、ご明察だ」
「旦那の書く脚本では人を呼べないから、『眠れる森』となったわけか。どうも、イメージが合わねな。キャストも少なそうだし、赤毛物(外国人に扮する芝居)より『夕鶴』とかのほうが、その2人には雰囲気的に合ってないか?あと、『翼をください』も、感動系だからラストで盛り上げることができると思うぞ。既成のホンを使うなら、学生がやるようなものにした方が…」
「その、『学生がやるようなもの』は、嫌だったんだってさ」
 権太は顔の前で手をひらひらと振った。
「それで、ハコを手配する谷村っていう演出家が『眠れる森』を推奨、…というか強要というか、自分の縄張りでやるならそれにしろということで、言うとおりにせざるを得なかったんだとさ。その公演で、北上夫妻、演出家やその兄貴分とか、それにたかって生きる連中の、一年分の食い扶持をたたき出せるらしいんだ」



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『Kazeのミステリ通信』

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 今日は、夕方に外へ出た後、春に植えたミムラスの鉢替えをしました。
 土曜日なので、少し早く外へ出られたのですが、そういう時に限ってもたもたとしてしまい、なんと鉢花の植え替えだけで日が暮れました

 その後はずっと、5年にわたる家庭菜園で溜まった資材の片付けなどをしていました。
 今年は、いったん使った土を使うようにしているので、堆積した古い土がどんどんなくなっていきます。結局、また買わなくちゃならない

 こちらは冬に土が凍ってしまうので、古い土もサラサラになっています。これに、黒土や堆肥、バーミキュライトなどを足してリサイクルしています

 ミニトマトに少しずつ実が付き出しました。



 こちらは、完熟すると黄色くなるものです。
先週、わき芽を取ったばかりなのに、また茂ってきました~

 一昨日、ごっそり収穫したレタスはサラダで完食です。



 一気に収穫すると母が困るので、次回からはひと株ずつ採ります^^;
 ごちそうさまでしたぺろり






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Last updated  June 13, 2010 01:17:00 AM


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