☆★☆季節の風☆Kazeのミステリ街道☆

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November 2, 2010
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カテゴリ: ダブルキャスト


 妻も笑っていた。
 この後は、オーナーの亮太も混じって食事となり、思い出話となっていった。

 ☆★

 岡田夫妻は、ナオミと隆一をホテルまで送ったあと、もう一度大沼公園近くのドライブインへ戻っていった。
「おっ、待ってたぞ」
 ホテルのロビーへ入るなり、大きな白い紙袋を抱えた権太が、ティールームから飛び出してきた。
「まだ起きてたのか?」
 時間は、すでに午前零時をまわっている。

「写真ね?沢田さんたちが現像してくれた…」
 ナオミは、権太から紙袋を受け取った。
「お、っと」
 小柄な彼女の両腕にのしかかるほど、ずっしりと写真が詰まっている。
「そう。これ、俺がジムから出てきたら、これが隆ちゃんたちの部屋のドアノブにぶら下がってたんだよ。写真屋のロゴが入ってるから、きっと函館山の写真だろうと思ってさ。不用心だから預かって待ってたんだ」
「沢田さんたち、また遊びに行ったのか?」
 隆一は訊いた。
「いや…。さっき、ジムで鮎子さんと会ったときは、お母さんのほうはまだ寝てる、って言ってたな。でも食欲はあるってさ」
「そうなんだ、じゃあ旅疲れね」
 ナオミが笑った。
「こんなに現像したんじゃ、待ち時間も長かったろ。昼のこともあるし、会ってひと言お礼を言わなくちゃなあ」

「それならジムに行ってみたらいい。鮎子さんなら、まだいるよ。彼女、写真を置いたあとに行ったみたいだから、しばらく話したよ」
「こんな時間でも空いてるのか?」
「ああ、午前2時まで、やってる」
 権太が笑った。
「じゃ、私は部屋で写真を確かめてるから」

 隆一たちを置き去りにしてエレベーターへ乗り込んでいった。
「おい、ジムで着るようなのあるか?」
 着の身着のままで函館へ着た隆一は、Tシャツすら持っていなかった。

<つづく>

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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 先週末からの台風は過ぎ去ったはずなのに、今日の未明に暴風警報が出ました。
 晩秋と冬の境目になるいまごろ、天気が荒れます
 猛暑のあととなると、さらに暴風雨は強力だったりします。

 それでも、早朝はいったん雨がおさまり、菜園の見回りができました。
 ここでチョキチョキとブルーベリーの枯れ枝を剪定です。
 この時期は毎日、すき間時間にやれることをやっておかないと、作業がまったくはかどらなくなります(^^;;;

 夜になってやっと、暴風警報は解除となり、外へ出ようかな~と思ったら、今度は冷たいた雨となりました。
 今週いっぱいは、空模様がぐずつくみたいですね

 咲いた小菊をすこし摘んできて、花瓶にいけておきました。



 近くのスーパーで売っていた、『日本小菊』のタネから育って、鉢いっぱいに咲くようになりました。
 今年は株分けできそうです


甘くすがすがしい香りです





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Last updated  November 3, 2010 01:24:14 AM


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