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Apr 20, 2009
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本日,大阪の病院で飲酒後であったにもかかわらず分娩を扱ったという報道があった.

ようやくこの問題にメディアと世間の目が入るのかと,万感の思いである.

厚労省は早速,
『飲酒しての医療など言語道断.飲酒運転よりもはるかにタチが悪い』
などと見解を発表したようだ.

ごもっともな意見でまことに痛快.非常に気分が良かった.

これを機会に是非,酔っぱらい医師によってなされる夜間救急医療を断罪して,
抜本的な解決を図ってもらいたいものである.


僕が医者になった頃は,

そのまま病院に泊まっていたということが,ほんの数年前まで当たり前であったと聞いた.
『今ではそんなことしたら即刻クビだよ』と言われ,ホッとした記憶がある.

まったく今から思ってもトンデモない話であるが,当時は医療不信やら医療崩壊やらが表面化する以前であったので通用しただけのことである.



国もメディアも今回の件を大々的に取りあげて,
是非とも医療界と世間の感覚に変革をもたらすことを望む.


救急医療に携わる医師は,たとえ勤務外であっても飲酒などもってのほかである.
でなければこういうことになる.

外科医に緊急オペの呼び出しの電話をかけると,
この医者は家で晩酌をしているとのこと.
飲酒手術など言語道断なので,外科医は出動を断らざるを得ない.
こういう医者は,一年365日の断酒を継続することが出来ないので夜間は全く役にたたない.



ある医者は酒をやめられないからと,
緊急手術など全くない平穏な病院に転職した.
ある日の夜.
いつものように晩酌をたしなんでいたが突然夜勤のナースから電話が鳴る.
『先生.担当の入院患者さんのことで聞きたいことがあるのですが..』


だから彼は,
『ゴメン.僕はいま飲酒中なので話は聞けないし指示も出せないよ』


とある病院では,恒例であった忘年会やら送別会をしないことに決めた.
院内の外科なり産科なりの医者がまとまって飲み会に参加するなど言語道断である.
他科の当直医ならいるが外科のことは分からない.
外科の患者で問題が起きたら外科医に聞けと電話をしたところ,外科医全員が職場の飲み会で飲酒中であったとしたら話にならない.

だいたい職場の飲み会など,グダグダと上司や部下の愚痴を聞かされるだけなので,
なんの意味もないし,これが禁止されるのなら万々歳である.


国内だろうと海外だろうと学会に行った際は,
酒を飲みながらの交流など論外である.
自分もそうだが相手も医者だ.
お互いいつ病院から電話がかかってくるかもしれない.

スライド発表では表現しきれない名人の極意は,午後のティータイムで聞かなければならない.
なんと爽やかな学会だ.


僕が研修医の頃は,
10時間以上もかかるオペなんかがあると,その日のうちには帰れなかった.
たいてい手術が終わって先輩医師に居酒屋に連れて行かれる.
そこでその日の手術の復習をさせられて,あの時のお前の鈎の引き方が悪かっただの,
結紮が遅いだのと,余計な話を聞かされたものだ.

さんざん酔っぱらって日付けが変わろうかという時間帯に,
先輩と二人で酒の臭いを隠すべくマスクをして病室に行き,
患者や家族を起こさないようにこっそりとバイタルやドレーン,傷の具合などを確かめて,
ようやく解放される.

解放されたといっても病院でシャワーを浴びて当直室で寝て,
早朝のカンファレンスまでのつかの間の休息であるだけだ.

これからの研修医はこういう馬鹿なことからは解放されるだろう.

酒を飲んでしか外科医の魂を伝えられない馬鹿な先輩医師は世間から駆逐される.

勤務時間内にシラフの先輩から真の外科医のあり方をキレイな言葉だけで学べるようになるのだ.

『ノミニケーション』が無ければ成り立たないような殺伐とした病院は淘汰されるだろう.


僕個人にしても,
病院の慰安旅行で尻をさらけ出すような機会とも縁を切れるし,
歓迎会や送別会で後輩や看護師たちの愚痴を聞かなくて済む.
なにより後輩にオゴる経済的,時間的負担も無くなる.

いつも家で,ちょっともう一杯とウィスキーをグラスに注ぐ僕を

チラリ目線でたしなめる嫁さんの苦労も無くなる.

もっとちゃんとした夫婦の会話もできるだろうし,そっちの方が生産的かもしれない.


とにかく勤務時間外でも一滴も飲めないのだから,
これは酒をやめるしかない.
酒を飲めなくても人生を上手く運べる体質にならなければならない.

そうなれたら,たるんだ腹がへこんで嫁さんも僕に惚れ直すだろう.

二日酔いとはオサラバで毎朝毎朝がシャッキリスッキリ目覚めがよくなるのもいい.



それでももし,僕が酒を捨てられないのならば,
医者をすっぱりやめるのはもちろん,
アルコール常習者という落伍者 のレッテルを貼られてひっそりと生きるのにも悔いはないね.


国やメディア,国民には是非このチャンスを逃さず,
『一生酒を飲みません』と誓約できる者にのみ医師免許を与え,
手術室や分娩室にアルコールチェッカーを導入して酒気帯び人間は入れないようにするというような,
明確なシステムを構築する契機とするべきである.





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最終更新日  Apr 20, 2009 10:55:13 PM
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Re:飲酒分娩 飲酒手術(04/20)  
確かに昔は当直中に近くの居酒屋へ行ってたという話しを聞いたことありますね。こわいこわい。こりゃリアル会もティータイムにしなければ…って僕の科は僕がいなくても成り立ちますので心配ないか。気をつけます。 (Apr 20, 2009 11:31:35 PM)

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