探偵Qちゃんの探偵な日々

探偵Qちゃんの探偵な日々

調査準備 編



「IT探偵」から「IT」を取ると「探偵」になります。

ま、当たり前なんですけど・・・

「探偵」と言うからには、調査が出来ないと話しになりません。

調査にはいろんな調査がありまして、浮気調査、素行調査、住所の割り出し、個
人情報、etc・・・

いろんな調査の中でも、行動を調査するときなんかは発信機というハイテク機器
はかかせません。

今から数年前までは今ほど技術が発達してなかったから、それはそれは大変だっ
たとか・・・

簡単な仕組みの物はあったらしいんですけどね。

ところで、何がリスクかと言いますと・・・

最近の技術の発達は目覚しいものがあるんですけど、やはり、発信機を対象者の
車やバイクなんかに取り付けるのはアナログ・・・

つまり、人の手でしか着けられないんですよね・・・

日本の法律では厳密な規制が無いため、基本的には合法なんですけど・・・(し
いて言うなら、合法でも非合法でもない・・・)

ただ、対象者の車が自宅の車庫なんかに入っている時は、そこに入っていって取
り付けるというのは、かなりのリスク!!

もちろん見つかれば、不法侵入・・・

警察のお世話にならないといけません・・・

ですから発信機を取り付けるのは、基本的には屋外・・・

それも、車の車種を事前に調べて、どの位置がベストかを確認しておきます。

そして、周りの様子を伺って、出来るだけ短時間で取り付ける!!

これが出来ないと探偵にはなれないかも!!っていうくらい重要な作業です。

僕の師匠なんて、めっちゃんこ早いですよ!!

『ちょっと行ってくるね』

って対象者の車に近づいたかと思うと、一瞬、しゃがんだと思ったら取り付け完
了!!

実に早業!!

取り付けが無事に完了しても、調査が終了した時には取りはずすという作業が待
ってます・・・

これがまたまたリスキーなんですよね・・・

取り付けた時同様、対象者の車やバイクまで行って一瞬しゃがんで、はずして、
さも何も無かったように立ち去る姿は、やっぱり怪しいし・・・

そう言えば、以前、こんなことがありました・・・

調査も無事終わって、発信機をはずしにいったんです・・・

調査員さんは見張り役で、僕がはずし役・・・

対象者の車が停めてあるのは自宅の前の路上だったんです。

Q 「もし誰か歩いてきたら、合図してね」

調 「はい、わかりました。」

Q 「ま、こんな時間だから、だれも通らないと思うけどね」

調 「そうですよね。」

Q 「じゃ、行ってくるね」

調 「はい、気をつけて」

僕は車を降りて、気配を消しながら対象者の車に近づきます。

時間は夜中の3時・・・

対象者の家は真っ暗。

近所の家も真っ暗で、あたりはシ~ンと静まり、僕の足音がスタスタと響きます
・・・

対象者の車の横まで行って、深呼吸・・・

大きく息を吸い込んで、息を止めてしゃがんで・・・

その時!!

ガチャッ!!

対象者の家の玄関が開いたんです!!

非常にヤバイ状況・・・

対象者からは僕の姿は見えてません・・・

でも、僕の方に回ってきたら一貫の終わり・・・

その時、心臓がバクバクいってたのを今でも憶えてますね・・・

実はこの対象者の家の玄関のすぐ横にはタバコの自動販売機が置いてあったんで
す・・・

対象者は玄関を出ると、そのままタバコの自動販売機の前まで行ってタバコを一
つ購入・・・

そのまま、また家の中に入っていきました・・・

Q 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

僕は発信機を握ると、出来るだけ気持ちを落ち着かせて、さも何も無かったよう
に立ち上がり調査員のいる車の方へ・・・

車に戻って、ようやく息をすることが出来ました・・・

もし、あの時、対象者に見つかっていれば今までの調査が水の泡になることだっ
てありえますからね・・・

Q 「めっちゃ焦った・・・」

調 「そうですよね・・・」

Q 「まさか、対象者が出てくるなんて・・・」

調 「僕も、あの状況じゃどうしようもなくて・・・」

Q 「ま、結果オーライだけどね・・・」

調 「いい勉強になりました・・・」

Q 「僕も・・・」

調査を、より迅速に完璧に簡単に行うためにはそれなりのリスクが

伴うのは仕方ないとは思うんですけど・・・

やはり、何回やっても慣れるものではありませんね・・・

こんな内容の日記を書いてると、探偵さんの手の内をばらしてるみたいですけど
、この程度なら大丈夫・・・

こういうリスクは言い換えればスリルですからね・・・

これも職業病かも・・・


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