オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸



 「魚を食べると、死亡リスクが減る、頭がよくなるとか?」

 効率よくオメガ3系脂肪酸を摂るには、青魚を食べることです。
しかし、日本ではあまり知らされていませんが、回遊魚の汚染は深刻です。
米国の食品医薬品局(FDA)と環境保護庁(EPA)は04年3月19日、
共同勧告書を発表しました。

 米国食品医薬品局(FDA)と米国政府の環境保護部門であるEnvironmental
Protection Agency (EPA)は3月19日、メチル水銀含有量に基づく魚貝類
摂取に関する勧告を、2001年以来初めて改定した。
 これは、妊婦や妊娠可能性のある女性、授乳中の母親、小さな子供の多量
の水銀摂取を防ぐことが目的。

 「新勧告の要旨」
(1)サメ、メカジキ、大型のサバ(キング・マッカエル)、タイルフィッシュ(アマダイの一種)は食べないこと
(2)水銀含有量の少ない多種の魚貝類を食べ、1週間の総摂取量は12オンス
  (約340グラム)までとすること
(3)地域の湖や川、沿岸で家族や友人が採った魚については、地域の専門家
  に意見を聞くこと。
  それができない場合には、食べる量を6オンス(約170グラム)までに抑 
  え、その週にはそれ以上魚を食べないこととしている。

 また、最も一般的に食用となっている魚貝類で水銀含有量が少ないもとのして、
エビ、缶入りライトツナ、サケ、スケソウダラ、アメリカナマズを挙げている。
一方、アルバコア・ツナ(まぐろの一種)は缶入りライトツナよりも水銀含有量が
多いため、1週間に6オンスまでの摂取に留めた方がいいとしている。

▼オメガ3系脂肪酸
アルファ-リノレン酸(LNA) 多く含む食品:緑黄色野菜、亜麻仁油、
                     キャノーラ油
エイコサペンタエン酸(EPA) 多く含む食品:魚油、オキアミ油
ドコサヘキサエン酸(DHA)  多く含む食品:魚油、オキアミ油

▼オメガ6系脂肪酸

リノール酸(LA) 多く含む食品:ヒマワリ油、サフラワー油、コーン油、
           ほとんどの調理油、炒められた食物
アラキドン酸(AA) 多く含む食品:肉、動物性脂肪

 「人類にとってともに必要な必須脂肪酸」

 かつては、オメガ3系脂肪酸:オメガ6系脂肪酸=1:1で進化してきましたが、とうもろこしを栽培するようになってからオメガ6系脂肪酸が過剰になり、現代ではオメガ3系脂肪酸:オメガ6系脂肪酸=1:10~20とオメガ6系脂肪酸が著しく過剰になり、体内で炎症を起す、痴呆症、知的障害、前立腺肥大など
の原因といわれています。

▼オメガ3系脂肪酸を摂ると

 必須脂肪酸のバランスを整い、健康な免疫反応のバランスを助けます。
関節や軟骨の健康、美肌、健康な心臓機能、健全な中性脂肪値の維持、正常な心拍リズムの促進、血管保護、神経系や脳の機能促進、うつ、アレルギー、炎症を抑えるなどの多才な効能があります。
 賢い子孫を残すには、妊娠前から授乳期までは母親が、離乳食を食べてからは2歳まで、オメガ3系脂肪酸をたっぷり摂るとよいそうです。

▼オメガ3系脂肪酸の摂り方

 アルファ-リノレン酸は、代謝されるとエイコサペンタエン酸になりますが、わずか4%程度しか代謝されません。
 そして、オメガ6系脂肪酸がこの代謝を阻害します。

 効率よくオメガ3系脂肪酸を摂るには、青魚を食べることですが、魚介類の汚染は深刻です。食べるなら食物連鎖の低い甲殻類(小エビ、ロブスターなど)、貝、イワシ、ニシン、タラ、サケがおすすめです。
 最も効率よく2~4g/日のオメガ3系脂肪酸を摂るには、サプリメントがよい
のですが、含有量が少ない、汚染されていたり、鮮度に問題があったりしてよいものを選ぶのは簡単ではありません。

 「 国内で流通しているサプリメントは、玉石混交 」
 PRに惑わされない利用者の知識が必要でしょう。

 よいものを選ぶワンポイント・アドバイス

1.DHA・EPAを2g摂るためにはどのくらいの量のカプセル数が必要か、数量の少
  ない品が高純度と思って差し支えないと思います。
  最も科学的といわれている健康雑誌・日経ヘルス誌にでていた日本の代表的な
  メーカーのものを計算したところ、143~13カプセルでした。
  私が調べ抜いた最も少ないメーカーは4カプセルでした。
2.新鮮な魚が材料か
  新鮮な魚ではなく、内臓などの廃材から抽出しているメーカーもかなりありま
  す。ふたを開けた時や飲む時に、臭いの強いものは要注意です。
3.酸化防止剤としてビタミンEが配合されているか、必ずチェックしましょう。
4.汚染されていないか
 そして、忘れてはならない最大のポイントが汚染です。
 魚は、食事における最大の汚染源とまでいわれています。
 重金属(水銀)、クロールデン、ダイオキシン、PCBs、DDTなどの有害物質がき
 ちんと取り除かれているか

 最もよいオメガ3系脂肪酸は話題の抗酸化物質アスタキサンチンを豊富に含むオキアミ油ですが、商品化したメーカーは世界で1社だけなので入手がむずかしいですね。


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