風に恋して ~自由人への応援歌~

風に恋して ~自由人への応援歌~

そよ風にのって 1章



  29歳の時、夫と長男を日本に残し、単身渡米。休日と夜間に仕事をさせてもらいながらカレッジに通い、カリフォルニア州認定のエレクトロロジストの資格を得て、30歳で帰国。帰国した翌日より、一台の電話機、一個の机、一台の脱毛ベッドを用意し、銀行からの借入金80万円(無名の主婦にお金を貸してくれる銀行はなく、夫の名義で借りた。)で、ビジネスをスタートした。それ以降、16年間、それこそ1日24時間、1年365日、片時も休まないで働きづめに働いた。それはそれで、とても面白く、楽しかった。悔いは無い。主婦がたった一人で始めたビジネスは、いつのまにか拡大し、全国にサロン数25店、エステティック学院、販売会社の経営等で、社員数200名、年商約30億円になっていたが、最終的に約10億円の負債を抱え、倒産。残務処理以外にする事が無く、あり余る時間を神から与えられ、毎日が日曜日。散歩や読書がその時の私の生活だった。あれから、4年。私の人生は、180度変化したし、価値観が変り、心が変った。ぺしゃんこだった心が、まんまるに膨らんで、「今」という瞬間を心残りなく楽しんでいる。不安も嘆きも怒りも無い。あるのは、「今」を生かされている事への悦びと感謝だけである。目の前に起きてくる事の面白さで遊ばせてもらっている。ご迷惑をおかけした人々や企業に対しては、本当に申し訳無いと思う。

  私は、ここ1年以上テレビを見ないし(3台あったけど全部捨てた)、新聞も読まない。ラジオも聞かない。週刊誌も読まない。いわゆる世間で起きている出来事に興味が無い。興味がないというより、積極的に知りたくないといった方が正しい。知って嬉しくなるようなニュースがないからだ。耳と目を閉ざしていても、知っておく必要のある情報はどこからか必ず伝えられるから、それで良いと思っている。そんな生活の中、勧銀がどうした、総理がこうしたと風が教えてくれる。また、つぶれる心が沢山さまようことを少し残念に思うが、それも悦びの人生に出会う為の体験と考えれば、すばらしい出来事なのかもしれない。無責任に聞こえるかもしれないが、どんな状況だって、それを受け止める人の考え方一つで、その出来事は天国にもなれば、地獄にもなる。出来事は、出来事でしかない。出来事に意味をつけるのは、それを受け止める人の考え方一つ。どうぞ、心、お大事に!

  なぜ、このPo-Ra-Star Newsを出そうと思ったのか。「女が変れば、地球が変る」との思いが、その動機の一つではありますが、どうやらそれだけではなさそうです。創刊号を発送し終わって、さて、2号はどうしたものか、何を書けばいい?中身の無い頭と心に問いかけます。そんなある日、ひらめきがやってきました。「平成8年に体験した不思議な旅の数々があるでしょ」の声。2度の引越しでもなくならず、その時のメモは机の奥深くに眠っていました。イスラエルの旅のメモを久しぶりに整理していると、埃にまみれた3冊の原稿用紙まで出てきました。平成7年9月11日に緊急入院した夫との緊迫した状況を書きつづけていたものです。原稿用紙約150枚、読み返してみました。書き続ける気力が途中で無くなってそのままになり、忘れられ、放置されていた原稿が愛しく、誰に見せなくてもいい、息子、娘が、その内読むときもあろうと、最後まで書き続けてしまいました。読者は、息子と娘のみと思っていたのに、「出しなさい。そのために完了させたのよ。」との内面からの声。少し抵抗する自我がある。「手放しなさい。在るがままの自分をさらけ出すと決めた筈よ。誰もあなたを傷つけることはできないわ。手放しなさい。裸になりなさい。」内面との対話が2日ばかり続いたが、今日は久しぶりの快晴の空、いつも必ず来てくれる、黄、白、うす紫、灰色、黒白の蝶達の舞いを見ていると、心は自ずとおだやかになり、全てを受け入れようと決めました。

1998.10.2記



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