誤解からはじまった所長との関係
元潜水艦下士官、鉱山現場にはいり、自ら削岩機をあやつり、ひげつらで、緻密な考えをもつ男、坑木購入も自分が交渉で購入、二重操作して会社に入荷する。それでも他現場より安く仕入れでき、利益をだした。飯場の鉱夫の酒も別口座で仕入れ相差がありました。
京都本社は、これを是正すべく新社員の小生を配属さしたわけでした。
所長の辞めさせる仕打ちを好意と誤解してしまい、それが逆に、仕事を早く覚え現場監督ができるようになりました。しまいには、労組問題で荒れる所長の転勤地に呼び寄せら手伝いさせられる事になりました。
戦災孤児の鉱夫が飯場で人傷沙汰を興した時、労働組合長と誓約書書かせて、その後まじめに働いてくれるようになりました。
後に金庫の隅に入れてたこの誓約書をみつけた所長が、自分の県の高知の人間だったこともあって礼をいってくれました。
労働組合は、争議を起こすようなことはなく、オルグもいなくなり、普通の職場になりました。
この所長も他界、現場も鉄場網がはられ、放射能検査がなされ、立ち入り禁止となっています。