ラッキィセブンティライフ

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里見忠義の晩御飯


少い資料から、なんとか房総からはるばる来られた里見の御大将関係をと、探し探しました。
こんなこと面白い、なーるほどのことがらありました。

本多と池田と里見

 徳川家康が関東に国替えした時、上総大多喜城主に本多忠勝がなりました。
 家康語る”譜代の将は敵が攻めてくる国境に配置する”。
 徳川4天王の一人、小牧・長久手の戦いで敵前で悠々馬の口を洗って豪胆を示した将。房総里見を牽制にあたり、改易処理を果たした。

 播州姫路城に本多忠政(忠勝の子)が池田光政の後に着任、徳川秀忠の娘で豊臣秀頼の正妻であった千姫を娶った忠刻(忠政の子)が後を継ぎました。このようにして本多家は大多喜、伊勢桑名を経て姫路にきました。

池田光政の正室は忠刻と千姫の娘

 千姫の弟が徳川家光、池田光政の元服は、元和9年(1623)家光の前で行い、1字頂戴して光政となる、里見忠義が伯耆倉吉で亡くなった翌年のこと。

 一旦は光政を因伯の僻地に左遷はしたものの、この外様大名の将来を非常に危険視して、再び婚姻政策による懐柔策を幕府は計画してきました。それは、輝政が家康の娘、北条後家といわれた督姫を娶った如く、殊もあろうに、光政の前任地、播州姫路に入城してる本多忠刻・千姫の娘、勝子を正室にせよとの打診でした。

 ”田舎大名には勿体ない。国替えで財政不如意”、等々で断りをいれました。
 だが幕府の命令は絶対的で寛永5年(1628)勝子は前将軍の養女の資格で光政20歳に輿入れしてきました。

光政と勝子のなか

 光政と勝子の新婚生活は冷たいものだったようです。温かく寝室に迎えることも少なく、1年の江戸での参勤生活を終えるとさっさと鳥取に帰り音信をもほとんどしなかったようです。

 これが光政23歳寛永7年(1630)疱瘡にかかり、高熱で生死をさまよう重体になりました。 家臣は、正室勝子に感染しないように看病をおことわりしました。

 勝子は「何故正妻の私が看病してはならないのです」と逆に家臣の看病を断り、昼夜を分かたず、かいがいしく看病をしました。
 献身的な看病が幸いして光政の病状もよくなりましたが、病痕が残り、光政の面相を一変しました。

  光政手鏡をみて、勝姫に言う。「このような顔に愛想がつきたろう。いつでも離婚して里にかえしてやるぞ」と。

 「殿には、なんたることを申される。わらわは殿がそのようなお顔になられても少しも悲しくありません。いや心が休まるのです。殿方は正室の色香のおとろえと共に多数の側室をおかれるとのこと、しかし、今の殿のお顔では、側室などはよりつかず、今後は、ともに白髪まで、この勝子の身を唯一の女として、愛してくださる筈、私は泣けるほどうれしいのです。」

 光政は故意に敬遠してた己の非をわび、今後、この世で愛すべき女性は、この勝子をおいて他にないと心に誓い、江戸藩邸には側室は一人もおかなかった。(「備前藩殿様の生活」より)

 光政が疱瘡になった年、鳥取に預かっていた正木大膳(里見忠義家臣、主君が死んだ年預かる)が死去する。
 2年後の寛永9年(1632)光政、岡山に国替え。

殉死
 本多忠勝は臨終に際し、「侍は首取らずとも不手柄なりとも、事の難に臨みて退かず、主君と枕を並べて討死を遂げ忠節を守るを指して侍という」こんな言葉を残してる。桑名で63歳で死去した時、重臣中根忠実、梶原忠が殉死、忠勝の左右に埋葬されてるという。
 本多忠刻が姫路で寛永3年(1626)31歳で死んだ。この時、宮本三木之介(武蔵の子)、岩原牛之助が殉死してる。
 里見忠義は元和8年(1622)6月に死去、9月に家臣8人殉死。

正木大膳亮時茂

 元和8年(1622)6月19日伯耆国にて里見忠義没すると、大膳亮は江戸殿中へ召し出され、子細もないまま因伯鳥取藩松平新太郎(池田光政)へのお預かりを仰せつかった。
 お預けの理由。幕府から因伯鳥取藩松平新太郎(池田光政)のもとで家臣として相勤めるように命じられた大膳亮が「子孫陪臣に成ん事を悲しみ御免を乞い」と断ったため、上意に背く咎により新太郎方へお預けとなった。

 上野仲国は「失念仕候」としながらこの抑付が酒井忠世か土井利勝によってなされたと記し。
 松平新太郎が若年であったので幕府はその家老衆に大膳亮をお預けの由を仰せ渡したが、家老らは、「如何様の子細にて御預被成候哉、大膳を御いため被成候趣にて御預被候哉」と尋ね。お預けの大膳に対し新太郎・家老は「なにもご慇懃、御懇情之段」であったと書いている。
 {正木左近大夫康長(お万方縁故、旗本700石)が大膳家臣上野仲国に問い、その返事}



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