◎179(内なる触感)潜在意識の導きは内なる予感として現れます。これによってあなたは自分が何かを知っているのだとわかるのです。
*新しい仕事にとり組むとき、予感を感じることがあるでしょう。それがいい予感だったら、自信をもちなさい。悪い予感だったら、なぜそういう予感が出てくるのか吟味する必要があります。それは潜在意識が送る信号だからです。
◎180(潜在意識は録音機)潜在意識は録音機みたいなものです。あなたが習慣的に考えていることを再現する能力を持っています。
*テープレコーダは、すばらしい音楽も、聴きたくない雑音も、わけへだてなく記録しています。そしてそれを再現することができる。したがって、いつも良い音楽や役に立つ事柄のみを録音するように心掛けねばなりません。
◎181(偉大な業績の背景)すべての偉大なる業績の背景には例外なく潜在意識が横たわっています。天才や偉人は潜在意識を活用することにおいて能力を発揮したのです。
*一冊でもよいですから、世界の偉人や成功者の詳しい伝記をよんでごらんなさい。そこには潜在意識の偉大な導きがあったことをあなたは見出すでしょう。偉大な業績も大きな成功も、例外なく潜在意識がもたらしたものなのです。
◎182(思考の世界では誰でもが王者)あなたは自分の世界の中で思考している唯一の人間です。その世界ではあなたが他人についてどう考えるのか責任があります。他人のほうには責任はまったくないのです。そしてあなたの考えは、現実のものとして必ず再現されるのです。
*自信のない人は自分が主役であることを知りません。自己の内部にあっては、あなた自身が主役であり王様です。王様が自分の国を当時するように、あなたはあなたの心の王様を当時する権力を与えられているのです。
◎183(暗示の力)暗示を軽くみてはなりません。わたしたちの心は暗示をたいへんに受けやすいものです。だから良い暗示をつねに与えるようにしなければなりません。
*潜在意識の理論でいう暗示とは自己暗示のことです。人はしばしば他人からの暗示を受けるように見えますが、実は他人の暗示そのものに左右されるのではなく、自分がそれを受け入れてしまうのです。そして、ここで言われているように暗示の効果は絶大ですから、自己に確信を持つことで、悪い暗示を避けるようにしなければなりません。
◎184(言葉遣い)成功者と呼ばれる人、世の中をうまく渡っている人は、言葉の選び方を知っています。この事実はきわめて重い意味を持っています。すなわち、潜在意識に良い命令を与えているということです。
*この言葉は記憶しておく必要があります。いつも否定的な思考や態度で成功した人はいません。言葉はつねに肯定的に使う必要があります。なぜなら、自分に向かった言葉でも他人に発せられた言葉でも、使った本人の潜在意識にそれは刻印されてしまうからです。
◎185(変化の原理)いかなるものも変化しつつあります。これは原理です。だからあなたが今どんな苦境にあろうとも、その状態を保持する努力をしない限り、永久に続くはずはないのです。
*苦しい状態にあると、もっと悪くなるのではないかとか、永久にこの苦しみから逃れないのでは、といった思いにとらわれがちなものです。しかし、そんなことはないということがこの言葉からおわかりでしょう。希望を持つことが、良い状況へ転換する第一歩なのです。
◎186 (心構えの大切さ)人間にとって知識や知恵、体験や情熱も大切ですが、もっと大切なのは心構えで、すなわち心的態度です。心でどう思ったか、どう考えたかが、その人の才能や努力、知識以上に重要な要素なのです。
*この言葉はマーフィ理論の核心ともいうべきものです。人間は才能とか努力、情熱、あるいは運などよりも、その人が常日頃からどう考えているか、それによって人生は決定ずけられるということは、われわれにおおきな勇気を与えてくれます。
◎187 (雇い主に対する心構え)あなたの雇主に対するあなたの考え方や評価を変えなさい。あなたが肯定的に評価すれば、相手もそのようにふるまうでしょう。
*上役や雇い主に不満を抱くことは簡単です。そんな理想的な人間はめったにいないからです。でも、そういう人があなたが抱いている不満を正当化するような振る舞いに出るには、あなたにも責任があります。というのは、その人はあなたがまさに想像したような人になることによって、あなたの希望を実現したからです。あなたは望むならその反対のこともできるのです。
◎188(限界の打破)自分の能力の限界にとどまっているようでは進歩はありません。自分には一見不可能のように思えることを目指して挑戦することが、潜在能力を活用するためにも必要なことです。
*筋肉をきたえるときには限界を超えることをしなければなりません。いつも楽にできることばかりしているのでは決して鍛えられないのです。自分の能力も限界に挑戦することで高まるので、ほかにたかめる方法はありません。
◎189(理想像)自己の理想像は一種の鏡のようなものです。見ようと思えば、全体像でも部分でも自在に見ることができなくてはいけません。それだけ細密であるということです。
*仕事の面での自分の理想像をもちなさい。それはできるだけこまかく具体的にする必要があります。あなたが理想像を描けばそれに近ずくことができますが、もしそれがないなら、いくら努力してもそれは無駄に終わってしまいます。
<190>◎(もっとも幸福な人間)最も幸福な人間とは、じぶんの内にある最高最善のものを発揮できる人間です。
*自分を幸福だと思えない人の多くは、自分の持てる能力を十分に発揮していない人です。仕事で忙しくしていても楽し気な人は、仕事に全力投球しているからです。傍目にはたとえ苦しいことに見えても、全力投球しているとき人は幸福感を味わえるものなのです。あなたは幸福な人ですか?
191◎(プラス思考のテクニック)起こったことすべてを受け入れてしまいなさい。それも良い事として受け入れなさい。それが成功への第一歩です。
*思うようにならないといって腹を立てたりしょげたりする必要はありません。あなたにせまってくる現実はすべてあなたの思う通りなのです。もしそれが不本意なことであるなら、あなたは不本意に感じるようなことを望んだのです。まずあなたの望みの質を変える必要があります。
<192>◎(正邪善悪)人生のゴールデンルールは、正邪善悪の区別なく誰にでもほほえみかけます。なぜなら法則は人を差別しないからです。
*人生にはある偉大な法則があります。それは「あなたの人生はあなたの思い描いた通りになる」という法則です。マーフィ博士はこれをゴールデンルール(黄金律)と呼びました。この法則の根底にあるのが潜在意識の働きです。そして法則である限り、それは一切の差別をすることはありません。太陽が悪人をも善人をも同じく照らすのと同じです。
193◎(善悪の由来)良いとか悪いとかいうものはこの世にありません。すべては考え方次第でそうなるのです。
*人間の作った法律は、善悪の判断基準に一応なるといえますが、宇宙的な意味での善悪はもっと複雑です。たとえば、病気をもたらす細菌は人間にとって悪いものですが、自然の中の一存在としては良くも悪くもないものです。すべてが考え方でそうなるということは、そういう悪い細菌ですら活用の仕方によっては、貴重ま薬をもたらし、保存食品を発明させることです。つまり良く考えればすべての存在が良いものになるのです。
194◎(51パ-セントの達成)もしあなたが何か破壊的な習慣から自由になりたいという強い欲求を持つならば、あなたは51パーセントはその目標を達成しています。
*これは習慣だけでなく、計画や目標についてもいえることです。強い欲求を持ち続けるということは、つねに潜在意識はそれが刻印される事を意味します。「あなたが心を向けた考えはどんな考えでも拡大される」のだから、あなたが何か計画したなら、すでに半分以上は達成されたも同然なのです。
<195>◎(心の牢獄)悪い習慣を持っている人は、自分の心がつくった心理的牢獄に住んでいます。自分の信念や意見や訓練や環境の影響によってしばりつけられています。早くこの牢獄から出なければなりません。
*仕事がうまくいかない人の生活パターンはたぶんこれです。才能がないわけでも、運がついていないわけでもないのです。自らが心理的な牢獄につながれているのです。そこから出る方法はあなた以外に知る人はいないのです。
<196>◎(不安の分析)何事も不安・心配が先に立っていたらうまくいきません。不安や心配があったら、それを徹底的に分析してごらんなさい。いかに根拠のないものであるかがきっとわかるはずです。
*あるセールスマンが顧客を訪ねる勇気をすっかり無くした時その上司が言いました。「不安が追いかけてきたら逃げるな。じっと見てやれ。そうすれば向こうが逃げていく」その通り実行したセールスマンは再び好成績を上げるようになりました。
<197>◎(恐怖の実現)潜在意識は考えを実現します。あなたが失敗で頭をいっぱいにしていれば、それは潜在意識の法則によって確実に実現してしまうのです。
*小さい子供は「お化けがでるよ」といわれると、夜トイレにいけなくなります。もうそこで恐怖は実現してしまっているのです。同じことをわれわれは仕事に対する行動でもしているのではありませんか。実際に恐怖の対象がそこに存在するかどうかは問題ではないのです。人間は恐怖を感じ、そこから逃げたときに、自ら恐怖を実現するのです。
<198>◎(恐怖の克服)恐怖心を克服するもっとも良い方法は、恐れていることをしてみることです。そうすれば恐怖は消えてしまいます。
*マーフィ博士と同じことを、哲学者で詩人でもあった、エマソンも言っています。逃げれば逃げるほど恐怖感はつのるものです。「そんな難しい仕事は自分にはできない」と言う前にまずやってもることです。結論はそれからでも遅くありません。
<199>◎(拒絶すべきこと)老齢とか老残とか晩年とかもうろくとか無用とかいったことを頭の中に思い描くのはやめなさい。それらは拒絶すべきものです。
*仕事の障害の一つがこれです。自分自身でできない条件をつくっていくのです。人間は黙っていても年はとっていきます。しかしそれは、いわばカレンダー年齢であり、実際の若さとは関係のないことです。年齢が同じデモ若桜に個人差が大きいのは、老齢を拒絶し若さを受け入れているか否かの差、つまりは気持ち次第なのです。
<200>◎(断言すべきこと)無限の知性があなたを指導案内してくれること、すべての良きものはあなたのものであること、あなたの未来はすばらしいものであることを断言しなさい。
*何か新しい事柄に取り組むとき、期待と不安は同居しています。ここに二人の人間があたら、その出発点は同じです。しかし、そこから先は自分の未来を+に見るかマイナスに見るかで、天と地の開きが出てきます。
<201>◎(心の中の芸術家)三十歳で老けている人もいるし、八十歳で若い人もいます。心は織物師であり、建築師であり、デザイナーであり、彫刻家です。心の芸術家はいくつになっても仕事ができるのです。
*真剣に仕事をしている人はいつまでも若い。そういう人は多分継のゴーリキの言葉を実践しているからでしょう。「仕事が楽しみならば人生は極楽だ」もし逆にしごとが苦しみならばそれは地獄です。また、作家のアナトール・フランスは「仕事はわれわれの無力をだまし、幸運への希望を与えてくれる」と言っています。
<202>◎(加齢を感謝する)年をとることを歓迎しなさい。それは終わりのない人生の道を、いっそう高くのぼっていくことを意味するからです。
*いかにして都市をとるかを知ることは、人間の最大の仕事であり、生きるという偉大な技術におけるもっとも難しい勲章である」といったのは、スイスの哲学者アミエルです。よりよく生きることはまた年をとることでもあるのです。
<203>◎(いつ年をとるか)人は夢見ることをやめ、人生に興味を失った時に年をとるのです。
*人間の特権の一つは夢見ることです。夢を見ることができたから文明も発展したのです。夢みることをしなくなるということは、人間の特権を自ら捨て去ることです。これが老いの兆しでなくて何でしょうか。


