7.Implications for the Development of New Analgesic Therapies 神経末梢とCNSレセプターの発見、細胞内シグナル伝達カスケードの同定、痛覚伝達処理に関するメカニズムの解明などの重要な進歩は新しい鎮痛治療を推進していくだろう。(表1)この総説は非ステロイド系抗炎症薬(炎症のため)、オピオイド、α‐2作動薬(興奮、抑制化した神経活性のため)、局所の麻酔薬(神経活動の抑圧のため)を含む神経鎮痛薬の投与や、現在使われている様々な方法の合理性を与えることを意図している。例えば、TTXrNaチャネル(SNS/PN3、SNS/NaN)の発現とこれらのC線維に特異的に働いているという発見は、特にこれらのチャネルをブロックするようデザインされた薬物は、正常の触覚に影響を与えずに痛覚を緩和する。さらに、特異的な痛覚を仲介する、あるいは増強するレセプター、チャネル、増殖因子、酵素、転写因子、遺伝子の同定はそれらの作用を修飾し、そのため鎮痛作用を持つような製品の開発に大きな意味を持つ。末梢性感作の原因となるメカニズムの解明は侵害受容器の活性化を弱める薬や薬の組み合わせ(例えば局所麻酔薬や抗痙攣薬)や炎症性反応を抑圧する治療(例えば非ステロイド性抗炎症薬[NSAID]や寒冷療法)の発達と管理を促進する。脊髄と炎症組織でのオピオイド、α-2、プロスタグランジンのレセプターの発見は、疼痛の治療のためのオピオイド(ex.モルヒネ)、α-2作動薬(メデトミジン)、NSAID(ketororaku),コルチコステロイド(トリアムノシノロン)に賛同して、硬膜外、関節内、病変内への投与をしむける証左となる。中枢性感作の予防には疼痛の前かその直後に鎮痛薬の投与を行うことである。あらかじめ鎮痛処置を行うことは手術患者の麻酔薬の必要量を減らすことに加え、疼痛を抑えるのに必要なトータルの鎮痛薬の量を減らす。脱抑制の結果は脊髄抑制メカニズムを促進する薬(ex.α-2作動薬、硬膜外のモルヒネ投与)の投与によって調節できるかもしれない。」 単一の薬による鎮痛治療(ex.麻酔薬、NSAID,グルココルチコステロイド、オピオイド)はほぼ100パーセント無効である。なぜなら、多くの知覚と中枢のメカニズムは痛みの変調と拡大を含んでいるからである。この意見は人と動物において、炎症性、神経性、ガンの疼痛が異なる作用の働きで起こる薬の組み合わせによって治療される、ということを確認する外科的経験によって立証されている。異なった疼痛の成立には異なる治療法が必要であり、ある場合の疼痛ではすべての治療が無効である。持続する特殊な疼痛に対する神経化学的な差異は、鎮痛剤の違いによる効果に影響すると考えられている。例えばモルヒネは人において比較的、炎症性疼痛には効果があるが神経因性疼痛にはあまり効果がない。一方、三環系抗うつ薬(イミプラミン、アミトリフィリン)やいくつかの新しい抗けいれん薬(ギャバペンチン、カルバマゼピン)は人において炎症性よりも神経因性の疼痛によく効く。いくつかの研究により骨ガンによりもたらされる神経科学的変化は、炎症や神経損傷によるものとは際立って異なり、ビス二リン酸炎(アレンドロ酸炎、クロドロネートアミドロン酸)が効果的な鎮痛をもたらすと示唆している。さらにこれらの研究は、外科的疼痛(炎症性や神経因性の疼痛)の治療法は発達しうるし、通常の侵害受容器の疼痛に干渉しない。このため後者の効果を保護しながら、前者に関わる疼痛の耐過を取り除く。初期の又は先制的な多くの方法や仕組みに基づくは、コントロールできない疼痛の生理的、表現型の、行動的結果と、神経記憶性疼痛を妨げるように働く。