がんばれ仏教!
著者:
上田
紀行
なぜ今仏教がんばれなのかというと、今の仏教が情けないからの一言に尽きる。
著者は、自分の菩提寺すら変えようと思っているほど、現在の仏教にあきれ顔だ。
が、神宮寺の高橋卓志という住職に会われてからは、考えがすっかり変わり、仏教の改革に力を入れるようになる。
私は、そのようなムーブメントを支持したい。なぜなら、冒頭に書いたとおり、 仏教が情けない からだ。一言で言うと、金がかかりすぎると言うこと。それは、 「坊主丸儲け」 などという言葉がまかり通っていることから考えても、明らかなことだ。
葬式仏教、これが日本国民に浸透してしまって、残念ながら、仏教の崇高な教えが全く忘れ去られてしまっている。ばかりか、今の日本人には、仏教の真髄が分かっていない。だから、「葬式仏教」に落ちぶれてしまうのだ。
仏教は、人を救うものだろう。それなのに、現在の仏教は、人を救っていないもの。
ただ、仏教に引かれて独学するもののみがその真髄を知るようでは、いけないのではなかろうか。仏教は、もっともっとポピュラーにならなければならない。
ところで、本書では、そのように積極的に仏教を開示したい僧ほど、数々のイベントを開いているということを紹介していた。つまり、仏教側から大衆にアプローチするには、何らかのイベント開催が一番いいと言うことなのだろう。
今のままでは、仏教は、完全に廃れてしまうと著者は、予想する。
なんとなれば、先に書いたように、「葬式仏教」だからだ。 葬式の意義が薄れつつある現代、仏教式は、いらないというものがきっと出てくるだろうという考えである。
確かにそのとおりではなかろうか?つまり、 仏教が無意味になる と言うことである。
しかし、私は、実際に仏教を勉強して思うのであるが、仏教は、決して無意味ではなく、人を救うだけのパワーがあると考える。そのためにも、著者のような市井の方による仏教興隆運動は、必要なことである。
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