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2024.05.08
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カテゴリ: 佐竹一彦

挙動不審者【電子書籍】[ 佐竹 一彦 ]

 この人はあまりにも警察内部のことに詳しすぎる。
 もしかして警察関係者なのか。
 さて本作は平成13年作というからかれこれ23年も昔の作品である。
 そういやあワープロなどという今では死後になってしまったような言葉も出ていた。
 話の中身はしかと理解した。
 さてあの時代、留置被疑者を刑事部屋に持ってくることなどできたろうか。
 この種の作品でよくあるのが刑事が留置施設に土足で入りこむような記述だ。
 私はもしかしてそんなことこの作品で登場人物がするんじゃなかろうななどと予防線を張っていたのだが、さすがに警察内部を知り尽くしている男、それはなかったけれど、本作の本作における事件の本ボシたる大事な大事な被疑者が卑劣漢に刑事部屋で刺されてほぼ即死するというような話では、これは読み手の方も検証が必要だなと感じたわけだ。
 果たして、平成13年当時、被疑者が取調室以外に出ることが可能だったかどうか。

 作者は、前作駐在巡査でもわかる通り、かなり警察内部のことを知っている。
 つまり、昭和年代の刑事部屋のことを知りつくしている人ではないのか。
 ただし、まさか制作当時もう被疑者を刑事部屋になど連れてきてはいけないということがわからなかったのではなかろうか。
 第一次捜査機関たる警察捜査に関する私見とも思える登場人物の意見やら、冤罪防止のために何をするかという問いかけやら、そして、澄んだ目の犯人もいれば濁った眼の無実の者もいるという私見は、とても興味深い意見だった。(2/7記)





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最終更新日  2024.05.08 05:55:54
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