大ちゃんの幼稚園

≪大ちゃんの幼稚園≫

悲しいかな、大貴は幼稚園(保育園)へは行けませんでした。

市の保育対策室に相談に行った時
車椅子に乗り、吸引をしている大貴を見るなり
「おたくの大貴君ほどの重症児さんを受け入れてくれるところはありませんよ」
私がまだ何も言わないうちから 相談員さんはおっしゃいました。

それがわかっているから相談に行ったのに・・・

私が直接、近所の保育園の園長先生にお願いをしに行きました。
付き添うことを条件に 一時保育(好きな時間に通園し、好きな時間に帰る)
という形での受け入れをOKしてくださいました。

ですが、まだお母さんが恋しい保育園の子供たちの中で
常に母親が着いている大貴が通うことは、
子供たちにとってもいい影響があるはずもなく、
お教室の中でも、疎外感を感じていました。

お友達の中にいるのが寂しい・・・
良くわかりませんが、そんな感情が生まれました。
大貴の体力的なこともあり、結局保育園は5回の通園で終わりました。

保育園に通えないなら・・・と
市の幼児教育研究所へも連れて行きました。
そこには、障害児さんのいろんなお教室があったからです。
ですが、そこでは
「ここでは基本的に、歩けるお子さんしか受け入れてないんですよ。
重度のお子さんは来られても仕方がないと思います。」
市のパンフレットには『障害のあるお子さんはご相談ください』と
書かれてあったにもかかわらず・・・です。
この時は かなりショックでした。
悲しいというよりも不信感でいっぱいでした。
(現在、ここは重度のお子さんも通っておられるようですが。)

行政が 老人だけではなく、障害児に優しくなる日を
待ち望んでいることを忘れないで欲しい!!
障害を持ってしまった子どもたちは
増えることはあっても、減ることはないでしょうから・・・。

大貴を保育園に行かせて上げられなかったことは
母の一生の“後悔”となるでしょうね。


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