俺とユーロとC.D.と・・・(何

現実と理想



泣き叫ぶ子供、金に目をくらませる大人達・・・

「思いやり」なんて存在しない。その時僕は思った。

でも、そう考えている人間は僕一人なのかもしれない、そうとも考えた。

ただ、人の思いやりが欲しいだけなのに。

お金なんか要らない、みんなが公平な世界を作りたいだけなのに。

みんなは僕を離して、除け者にしている。

みんなの理想は、そんなモノじゃないの?

みんなはどのように、僕の事をとらえて、考えているの?

何時になっても答えなんか出てくる事なんてない。僕は孤独だ。

その時、瞳から一粒の涙がこぼれ落ちた。

自分の望む世界を作りたいだけなのに、みんなはそれと違う理想を持っている。

でも、公平な世界を作りたいのは、悪い事じゃないハズなのに・・・

上へ上へと進ませる人がいるから、みんなは上を目指して行く。

でも人間は、そこまで至極を目指す必要なんかない。

人は自由に生き、自由に死に、自由に笑ったり怒ったり出来る・・・

それなのに、何故そのような社会に囚われないといけないのか?

僕は不思議で不思議で仕方なかった。

・・・その時、心の中からそっと囁くように、声が聞こえた。

「社会は上下関係があり、頑張る事をみんなに見せる為に
関係を成立させている。社会は、みんなの頑張りを見せる場所なんだ」

・・・そうだ。みんなが頑張っても誰にも見られないのは悲しい。

でも社会で頑張って、世界にみんなの頑張っている姿を見せられる。

だから明日でも働こう、頑張ろうという意欲が沸いてくるんだ。

・・・僕は、もう少しこの世界のままでもいいかもしれない、なんて思って
そっと微笑んだ。

そして、涙を拭きながら僕は言った。


「・・・思いやりは、いつの時代にも形として存在するんだね・・・」


――満月の、暑い一夜だった。



初めて書いた小説らしき物体。もとい理性と本能のぶつかり合いです^^;
自分の望む世界とそれに対する世論、そして何故社会が在るのかという
基本的な世界の国々の構想について考えて書いただけです。
思いつきで書いたので、文章的に変な所があるかも・・・
見つけた方は報告おながいします(^^;

2006年4月9日製作


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