バベルの図書館-或る物書きの狂恋夢

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カテゴリ: 映画/エンタメ
 クシシュトフ・キェシロフスキ監督作品。1991年カンヌ国際映画祭主演女優賞(イレーヌ・ジャコブ)・批評家連盟賞・全キリスト教会賞、全米映画批評家協会賞外国作品賞 。スゴい…。
 でも、私にとってこの一作は別の意味で、なんだか重要。もう10年以上は前でしょう、観に行きましたよ。劇場に。池袋。だったな、確か。あの日、マックで昼ご飯食べたんだよな、とか。劇場に行く途中で聴いていた音楽も覚えてるなぁ(MN8ってアイドルグループ。結構好きだったんだ、これが)。でも、作品のメッセージみたいなことは、もう全然覚えていなくて。いやはや。
 同じ日、同じ時刻に、ポーランドとフランスで生まれた、ふたりのベロニカ。観ているうちに、「あぁ。あのスーパーボール…」とか「あぁ、人形劇ねぇ」と、印象的なシーンがどんどんよみがえってきました。いやぁ、当時は全然集中してなかったんだな、こりゃ。
 流麗で、歓喜を呼び起こすような荘厳な音楽、本当に、冒頭にも書いたように、ほとんどディティールを覚えていなかった私にさえ鮮明な記憶を刻み付ける映像。
 ストーリーは、どうなのかなぁ。広い世界にいるもうひとりの自分とのつながり、絆。どこかにいる、まだ見ぬもう一人の自分が死んだとき、言いようのない喪失感が“遺されたベロニカ”を導く…。そういうメッセージもあるような気もしますが、私自身はこうした「自分探し」的なメッセージより、詩情溢れる奇譚が醸し出す、面妖な、独特な美の結晶みたいなものを感じてしまいます。ストーリーより、絵巻で伝えるようなイメージ。それがクシシュトフ監督が『ふたりのベロニカ』で描きたかったことなんじゃないか…なんて、今さら思ってみたり。とにかく、音楽、映像、とくに、光とか、陰翳を交えた印象的なカットが多く、美しい映画です。(了)


[DVD]ふたりのベロニカ スタンダード・エディション

「旅から、音楽から、映画から、体験から生死が見える。」 著書です:『 何のために生き、死ぬの? 』(地湧社)。推薦文に帯津良一・帯津三敬病院名誉院長。





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Last updated  2008/11/05 03:34:52 PM
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