サイレン 0
シーサーの微笑み 0
スク水シーサー 0
全15件 (15件中 1-15件目)
1
「星の数ほど男はいるから・・・。」と夜の公園で佳奈は、失恋したばかりの親友に言葉を掛けて見た。目に涙を溜めた親友の肩に手を置いて「大丈夫だよ」と声を掛けた後、佳奈がふと上を見上げると夜空には満天の星空が広がって・・・・・・・は、いなかった。(゚Ω゚;)厚い雲に覆われた夜空には、星どころか月すらなく、暗黒の空が、ただ広がっているだけだった。「・・・」 「・・・」 完
Nov 22, 2017
コメント(1)
地上に、並び立つ人々の住む家々。その建物群が、蝉の目にどう映っているのかは解らない。蝉自身、自らに死が迫っている事は、重々承知している。それは、覆すことが出来ない宿命。・・・最後に、あの建物の中に入りたい・・・・・・夜になると、不思議な灯りを灯す、あの建物の中に入りたい・・・・・・地上にそびえ立つ、山脈の様な、あの建物の中に入りたい・・・・家の扉が開き、家の中から灯が漏れた。・・・今だ!・・・蝉は、扉を抜け、玄関の踊り場を飛び回った。「蝉だ!捕まえて!」人間たちの声が、玄関の踊り場に響いた。蝉は、玄関に掛けてあった姿見の鏡の裏に飛び込んだ。・・・・・ここだ・・・・僕の最後の場所・・・姿見の鏡の裏のその場所が、蝉を優しく受けとめてくれているように思えた。そう思うと蝉の身体は、その場所に馴染んでいった。・・・・・ここが・・・・僕の・・・・最後の安住の地・・・・と蝉が思った時、姿見の鏡が取り外され、人間が、蝉の身体を掴んで、素早く、窓の外へと蝉を放った。・・・・・ジジ・・・・・・・蝉は、そう音を立てながら、夏の夜空を飛んだ。 。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。おしまい
Jul 29, 2016
コメント(0)
土曜日の夕方の出来事だ。「君、そこの中学生でしょう。チャリ通してるところよく見かける」商店街の古い喫茶店で、1人、ココアを飲みながら、SF小説を読んでいた僕に、声を掛けてきたのは、ピンクのジャージを着た女子高生だった。多分この近くに有る女子高の寮生だろう。すっぴんで生活感丸出しの、そっけない格好をしていた。綺麗な格好すれば、めっちゃ美少女なんだろうけど・・・ポニーテールの首筋が、すっごく色っぽかったけど、SF小説が大事な局面だ。僕はそっけなく「はい」と返事した。「SF好きなんだ?」「まあ・・・。」「冒険物とか好き?」「まあ・・・。」「そう、そう言う事なら君の騎士団ナンバーは、【ゑー1016】トイロって覚えてね。」「はっ?」「私たちはふわふわ騎士団」「ふわふわ?」僕の目の前には、柔らかそうな彼女の胸の小ぶりなふくらみがあった。その胸の持ち主は話を続けた。「大抵の事は微調整で済むのに、硬直した人々は、その微調整すら拒絶する。世の中は、私たちによる微調整を必要としているの。君は今日から、そんな世の中を微調整をするふわふわ騎士団の研修団員よ。はい、これ貸金庫の鍵。大事にしてね。10ポイント貯まると金が1グラム貯蓄される」「はい?」「えっ、君、まだガラ携・・・まあいいや。メールが来るから、君はその指示に従えばいいからちなみに私の騎士団ナンバーは、【ゑー195】イクコって覚えてね」「イクコって!? イクコさんだと、やっぱイクんですか?」(^ε^)♪「イク、心身ともにイってる 中学生の君が想像もつかないほど、イってる」 (*^ー^)ノ (゚Ω゚;)若干タレ目のイクコさんは、小動物を見るかの様な目で、僕をじっと見つめた。*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆ 月曜日の夕方、僕はイクコさんに呼び出された。行ってみると、学校の制服のセーラー服にマント姿のイクコさんが、僕を待っていた。それほど目立つマントじゃないけど、マントだ。「ふわふわ騎士団のマントよ君はまだ見習いだから無し」土曜日に会った時はあんなにだらしなかったのに、今のイクコさんはとっても凛々しい :*:・( ̄∀ ̄)・:*:そして、驚いたのはイクコさんの凛々しさだけじゃない、イクコさんが2輪の免許を持っていたことと、めっちゃカッコイイバイクを持ってることと、その後ろに乗せてもらって、イクコさんの背中に抱きつかせてもらったことと、イクコさんの身体が、すごく柔らかくていい匂いがしたことだ。ヾ(@°▽°@)ノバイクが繁華街の裏路地に止まると、僕のガラ携に、知らないアドレスから、メールが届いた。【○○飯店で、赤いネクタイの男が焼売を頼んだ場合、その男の顔に水をぶちまけて】ふざけてるとしか思えないメール内容だ。しかしイクコさんが言うには、「そこには浅~い意味がある」らしい。・・・・って、浅~いのかよ Σ(・ω・ノ)ノ! 僕的にはその行為に、銀河帝国規模の歴史を覆す深~い意味が、会って欲しかったけど、浅い意味しかないんだ・・・o(_ _*)oまあ、いい(・∀・)僕とイクコさんは、赤いネクタイの男の近くの席に座った。「さあ、冒険の始まりよ」イクコさんが、囁いた。営業ぽい感じの赤いネクタイの男は、数人の部下と一緒だった。赤いネクタイの男が焼売を頼んだので、その男のテーブルに近づき、コップの水をぶちまけた。部下は驚き、店員は「お客様」と叫びながら走ってきた。しかし、赤いネクタイの男だけは、何かを理解した様に僕を一瞥した。そして、「最初のパズルは完成したよ」と僕にだけ聞こえるように呟いた。すでに店内にイクコさんの姿は無かった。イクコさん、逃げるの速 ∑(゚Д゚)僕は、店員から逃げるように店を出た。 火曜日、違う学区の遠い街に連れて行かれた。【駅の改札で、○○高の制服を着た女子高生にぶたれて】意味不明のメールだが、僕はその駅に向かい、見ず知らずの女子高生にぶたれた。ぶった女子高生は泣きながら立ち去った。その後、女子高生と同じ高校の男子高校生に、胸ぐらを掴まれた。そいつは「中学生かよ・・・。」と呟き僕を突き飛ばして、女子高生の後を追った。水曜日、今度はめっちゃ地元。【○○書店の棚に置かれた書店売上ランキング1位の本と、2位の本を店員に気づかれずに入れ替え、さらに3位の本を購入し、君のクラスの図書係の女子のカバンに入れ、女子のカバンに入っている本を奪い返して】奪い返して?意味が分からなかったが、図書係の女子のカバンを開けると中には、僕が読んでいたSFの本が入っていた。もしかして僕の本?本をめくると僕が林で拾った紅葉栞が挟んでいた。間違いない僕のだ。なぜ?あまり親しいとは言えない図書係の女子が、僕のSFの本を?これらが何を意味するのか、僕には解らない。そんな僕にイクコさんは説明した。「私たち以外にも、世の中の仕組みを微調整する組織がある。私たちが把握してるだけでも20から5万はあるわね」「20から5万って、幅ありすぎです。全然把握してないじゃないですか」 (ノ´▽`)ノ「そいつらが君のSF本を、図書係の子のカバンに入れたのかも。私たちは日々そんな戦いをしいてるの」「なんて意味不明な戦いを・・・」 「全体像・・・・世の中の全体像を把握すれば、その意味は理解できるそして微調整の重要性も・・・。」おしまい ↓押してくれると、めっちゃ喜びますーヽ(*'0'*)ツ 短編小説 ブログランキングへ 引越・結婚・出産・新築・内祝・香典・法要・記念品・節句・母の日【全国宅配価格】JA福岡八女...価格:3,650円(税込、送料込)
Apr 15, 2015
コメント(5)
むかしむかし あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。しかし、時は戦国乱世。お爺さんは、戦場に人斬りに、お婆さんは、川に返り血を浴びた服を洗濯に行きました。お婆さんが、川で洗濯をしていると上流から大きな桃が、どんぶらこどんぶらこと流れてきました。しかし、お婆さんが桃を取ろうとすると、桃は、有り得ない角度で急旋回 ヽ((◎д◎ ))ゝ桃は、お婆さんの山姥の様な形相を察したのか、向こう岸で洗濯をしている、人の良さそうなお婆さんの方へと、逃げるように流れて行ってしまいました。(ノ_-。)山姥なお婆さんは、向こう岸の人の良さそうなお婆さんを、罵倒しようと思いまいしたが・・・相手は、この辺りで一番人の良いお婆さん悪口1つ思いつきませんでした。o(_ _*)o「忌々しい、忌々しい」お婆さんが、嘆いていると、今度は、落ち武者の生首が、どんぶらこどんぶらこと流れてきました。時は戦国乱世。「あの気品溢れる儚い表情。きっとえらいお侍様の首に違いない!」お婆さんは、そう思い、今度は急旋回せぬよう、素早く棒で生首を手繰り寄せました。お婆さんの山姥の様な形相に気づいた武将の生首は、(゚Ω゚;)「待ってくれ!待ってくれ!」と騒ぎましたが、時すでに遅し。「生首が喋るなんて往生際が悪い!」と、叱りつけるとお婆さんは素早く洗濯桶に、武将の生首をしまい込みました。そして「恩賞♪恩賞♪」と家へと急ぎました。山姥なお婆さんが家に帰るとすでに、人斬りのお爺さんは戦場から、帰っておりました。「爺さんや爺さん、見ておくれ、この生首、この気品、えらいお侍様に違いない」「(;`Д´)<お゙お゙!お゙お゙!これはウチの殿様ではないかい!戦場で見たことがある!」「工工工エエエエエエェェェェェェ(゚Д゚)ェェェェェェエエエエエエ工工工乱世に生き残るには優しすぎると、お噂のあの殿様ですか、嘆かわしい・・・この様なお姿に」山姥なお婆さんは驚き嘆きました。「解ってくれたか!我が良民」と殿様の生首が安堵したのも束の間。「しかーし、爺さんや、この首を新しい殿様に持っていけば、恩賞をたんまり頂ける」ヾ(@^▽^@)ノ ヾ(@^▽^@)ノ人斬りのお爺さんと、山姥なお婆さんは、大喜びしました。(ノ^^)八(^^ )ノ「ご老人たち・・・待たれよ。余は城を落とされ、家臣を失い、命を失った。そして、今は生首の身。さらに、この首を晒される辱めには耐えられぬ。どうかそれだけは、考えを改めて欲しい」生首の殿様は言いました。しかし、人斬りのお爺さんは、「弓矢を持つ者の習わし、ご覚悟を」と戒めました。「えっ・・・そんな・・・そうじゃ。助けてくれたら褒美を遣わそう」「褒美?」(*^o^)乂(^-^*)「いざと言う時の埋蔵金じゃ」「埋蔵金ー!」 \(゜□゜)/ \(゜□゜)/「埋蔵金に比ぶれば、余の首を届けた時にもらえる恩賞など、雀の涙。それほどの金額の埋蔵金じゃ。」人斬りのお爺さんと、山姥のようなお婆さんは色めきました。 「余は使う間もなく、滅んでしまったが・・・どうかこの首 、余の菩提寺まで運んではくれぬか?」「お爺さん、行きましょうよ。埋蔵金褒美にくれるって言うんですよ」「しかしな・・・この殿の首を持っている事を、新しい殿の軍勢に見つかったら、わしらの身が危ない」「その時は、余を差し出すがいい。そのくらいの覚悟は出来ておる」殿様の生首は言った。人斬りのお爺さんと、山姥なお婆さんは、「それなら・・・」と殿の菩提寺に向かうことにした。お爺さんとお婆さんは荷車の桶に団子を詰め、生首を一番奥の樽に隠し、出かけることにした。生首の殿様の領地では、残党狩りが行われていた。樽の中の生首の殿様にも、捕縛された家臣の怒声が、聞き取れた。「すまぬ」生首の殿様は呟いた。「当地名物の、お団子はいらんかね~」人斬りのお爺さんと山姥なお婆さんは、愛想を振りまきながら荷車を引いた。菩提寺に着いたのは、夕刻だった。そして、菩提寺は戦いの末、焼け落ちていた。焼け野原の火はまだくすぶっていた。樽の中から出された生首の殿様は、呆然とした。生首の殿様は、日が暮れるまで焼け野原の火を見つめていた。夜空に満月が上がる頃、しびれを切らした山姥なお婆さんが、「殿様・・・そろそろ埋蔵金の在り処を・・・。」と口にした。すると生首の殿様は、静かに話し始めた。「余は荷車に揺られながら夢を見た。この乱世が終わり、いつの日か太平の世が来る夢を人々は、桜が咲き乱れるなか、戦乱に怯えることなく、酒を飲み踊り狂っていた。それはとても、やわらかな表情だった。ご老人たち・・・頼みがある。埋蔵金はここの裏山にある。その使い道だが、この焼け野原と化した廃寺に桜をたくさん植えて欲しい。余や余の家臣領民が、生き得なかったやわらかな時代への想いを込めて桜をたくさん植えて欲しい。自己満足かもしれんが、どんな形であれ、そんな、やわらかな時代と関わりたい。埋蔵金は、桜を植えても、100年じゃ使いきれんほどの額だ。残った金は、二人でどう使ってもいい・・・頼む」「然と」と人斬りのお爺さんは答えた。植えた桜が成長し、廃寺に桜が満開になるには時間が掛かった。人斬りのお爺さんと山姥なお婆さんは、満開な桜を見ることなく、この世を去った。しかし、育っていく桜を見続けている内に、山姥の様な形相のお婆さんの表情は、桜の精が、のりうつったかの様に、華やかな表情へと変わっていった。そして、その変化を、人を斬らなくなったお爺さんは、見過ごさなかった。おしまい ↓押してくれると、いと嬉。ヽ(*'0'*)ツ Web小説 ブログランキングへ
Mar 31, 2015
コメント(0)
新学期が始まったばかりの頃。高校の混雑した満員の食堂で、「ジロジロみないで」と、斜め横に座る、綺麗な顔立ちの少女が俺に言った。綺麗な顔立ちの少女。その姿を見れば、誰でもそんな印象を持つだろう。しかし、俺には大きな長槍を振り回しながら、凶悪に薄ら笑う若武者に見えた。そう、この少女の前世の姿だ。遠い昔の戦場で、俺の騎馬隊は、こいつの裏切りで全滅、俺は捕獲され処刑された。俺は刑場で、怒りと絶望の中、絶命した。俺は、この強い恨み抱いたまま、生まれ変わった。その強い恨み故に、この前世の記憶を維持できたと言っていい。そして、俺はこの裏切り者に会うために、この世に生を受けたと言っても過言ではない。そう言った経緯故、尋常ではない表情をしていたであろう俺の顔を見て、綺麗な顔立ちの少女の隣の、さち薄そうな少女は言った。「めっちゃ怒ってるよ、この新入生 ( ´艸`)相当カツカレー食べたかったんじゃない、メイのカツカレーが最後だったし」「えーーーそんな事でー ヽ(゚◇゚ )ノカツカレーが最後だったのは、仕方ないでしょう。早いもの勝ちだし・・・でも、カツ程度で、この形相?!」「食べ物の恨みは怖いのうよ」「はあ~ ┐( ̄ヘ ̄)┌いいよ、一切れあげる。入学祝いって事で・・・・はい、入学おめでとう」そうメイと名乗る綺麗な顔立ちの少女は言うと、俺のカツの無いカレー皿にとんかつを一切れ載せ、「もうカツくらいで、怖い顔しちゃダメだよ」と言って微笑んだ。前世で裏切られた恨みが在るが・・・・しかし、しかし、しかーし!ヾ(@°▽°@)ノその微笑みの可愛らしいさと言ったら、もーーーーーヽ(゚◇゚ )ノ俺はつい微笑んでしまった。するとメイは、ふっと笑い 「変わらず・・・甘ったる、死んでも治らなかったらしい」と。その言葉が、俺の心にズーンと沈んだ。さらにメイは言葉を続けた「しかし、乱世の習わしとは言え、その愛すべき甘ったるさを守れなかったのは、私の弱さ。その件に関しては許して欲しい」メイの隣のさちが薄い子は、「何言ってるの?」って顔をしていた。おしまい↓押してくれると、いと嬉。ヽ(*'0'*)ツ Web小説 ブログランキングへ
Mar 19, 2015
コメント(0)
夜空には、月より大きな彗星が輝いていた。「あんなダメ男に都合よく遊ばれて!もう、橙子のせいで俺の涙は枯れたわ!あんな男諦めて、俺のもとへ来い!そうせ彼奴は、今頃、お前じゃない、可愛い彼女とイチャついてる!」深夜の路上で涙目の和史が叫んだ。すると、橙子の身体は、橙子の意思に反して、和史の懐に飛び込んだ。「えっ《゚Д゚》」「俺から逃げられるとでも思った?」和史はニヤケならが言った。「何?」「驚いた?俺、人の身体を自在に操れる能力を手にしたんだ」「馬鹿なことを、いいから離して!また警察呼ぶよ!」「警察が能力を手にした俺に、何か出来ると?ふっ、だから、もう諦めな!橙子が、俺のこと嫌おうと、もう関係ない。こうやって抱きしめる以上の事を求めない!」「離して」「離さない、俺がお前の事をしあわせにしてやる!」「それ・・・無理だから」「無理じゃない、いやだとしてももう俺を止めることが出来る奴なんてこの世にいないし、ふふふふ、解ったか!俺はもう無敵だ」月サイズの巨大彗星が地球圏をかすめニアミスした。地球滅亡は、避けられたが、巨大彗星の引力は、一部の人々の能力を、強引に引き出し覚醒をもたらした。橙子の意思に反して、橙子の手が愛しそうに和史の頭を撫で、和史の口に自らの口を重ねようとした。「止めて・・・止めないと」「止めないと・・何?凡人のお前に何が出来る?」橙子の身体の操作権を手にし勝ち誇った表情の和史は聞いた。「ごめん・・・私も、もう凡人じゃないみたい」橙子がそう言うと、和史の身体は、恐竜の尻尾の様な物で弾き飛ばされ、ホームランボールの様に、空高く飛んでいってしまった。「ごめん、覚醒したのは貴方だけじゃなかったみたい」地球にニアミスした巨大彗星は、時間とともに、軌道を変え、地球圏から離れていった。そして、地球で覚醒したかに見えた人々も、普通の凡人に戻っていった。 そんな地球規模の大異変に関わらず、橙子が想いを寄せる、あの人は、橙子じゃない、可愛い彼女とイチャついてるに違いない。 それを想うと橙子は、1人、泣いた。おしまい↓押してくれると、いと嬉。ヽ(*'0'*)ツ Web小説 ブログランキングへ
Mar 11, 2015
コメント(0)
敵兵の増援により、東部戦線の膠着状態は終了した。 味方の増援が来るかどうかは、解らない。そんな最戦前、俺の戦友たちは、1人、また1人、死んでいった。もう敵兵が目視出来る距離にいる。 「来る、俺を殺しに多くの敵兵が」 督戦隊(とくせんたい)に、追立てられた敵兵は、 危険を顧みる事を許されないらしく、猛烈な突撃を敢行してくる。機関銃掃射の爆音の中、隊長が叫んだ。 「来るぞ!白兵戦用意、銃剣を着けろ!」 「銃剣って、マジかよ」 誰かが、泣きそうな声で呟いた。バシン!そんな音だったと思う。 敵兵の狙撃手が、うちの隊長を撃ち殺した。「隊長ー!」 軍曹が叫んだ。士官学校を出たばかりの、若い将校だった。指揮官を失った俺たちの小隊は、パニクった。 「どうすんだよ!どうすんだよ!」代わりに指揮を取るはずの軍曹もパニクっていた。味方の戦闘車両が、火を吹いて爆発炎上した。それを合図に俺たちは、絶叫と共に向かってくる敵兵に向かって、 乱射した。その最中、何が起きたのか分からなかった。銃撃と爆音に包まれていた、戦場が静まり返ったのだ。見ると、騎馬に跨った黄金の甲冑の武者が、 黄金の刀を抜き、現代戦の戦場を駆け抜けていた。駆け抜けた後、敵兵たちは、戦意を喪失し、ただぼんやりと立ち尽くしていた。俺の横で、ダメ軍曹は言った。 「あれは・・・人の縁を斬る黄金の騎馬武者」 「縁を斬る?」 「ああ、この辺りの都市伝説だ」黄金の甲冑の騎馬武者は、黄金の刀を振り回しながら、 俺たちの自軍の陣地を駆け抜けた。そして今、俺はボーと立ち尽くしている。 俺は周りの戦友を見渡した。俺の記憶では、堅い絆で結ばれていたはずの戦友たちのはずだ。それが今や、よそよそしい赤の他人に見えた。人との縁、仲間との縁。家族との縁。社会との縁、組織との縁。国との縁。そう言った物に対して、繋がりを感じられない。縁が、リセットされてしまったらしい・・・静まり返った戦場で、俺、1人の孤立感。これが、東部の1つの戦線で起きた小さな異変だ。完↓押してくれると、いと嬉。ヽ(*'0'*)ツ Web小説 ブログランキングへ
Mar 4, 2015
コメント(0)
その日、目覚めたら、見渡す限り楽園が広がっていた。昨日は、そんな光景、広がっていなかったのに・・・夢に見た楽園は、こんな風に一夜で現れるものなのか?僕らは、水が引かれたその場所で・・・人が水田と呼ぶその場所で、歓喜の叫びを上げた。僕らの季節が始まったんだ。
Jun 22, 2014
コメント(4)
天使だか、悪魔だか、解らないけど、「幸せになる、心の用意はいいかい?」とそいつは言った。「この世界には、無限に近いパラレルワールドがある。例えば、1999年に滅亡した世界。例えば、君が生まれる事のなかった世界もある。善と悪 その違いはとても曖昧で複雑。でもね、好きか嫌いか、なら解りやすいだろ。見ていてご覧、目の前の世界から、嫌いなものが消えていき、好きなものが、増えていく。ここはそんな世界だ。」「わっ、好き人がいっぱい。わっ、好きな事がいっぱいに・・・・」そいつの言う通り、僕の好きな事メーターが、どんどん上昇している。そして、僕の嫌いな事メーターが、どんどん下降していく。どうしよう・・・・心がどんどん、しあわせに満ちてくる。心が、ふわふわと柔らかくなっていく・・・でも・・・・どうしよう・・・・こんな状況耐えられない。ダメだ!もうダメだ!「お願いだ!僕に悪意を!僕に苦難を!僕に敵を!僕に闘争を!僕を修羅場へ!」僕は、そう口走ってしまった。なぜあんな事を口走ってしまったのか?今となっては、解らない。そして、僕の好きな事メーターは下降を続け、僕の嫌いな事メーターは上昇し続けている。目の前には、大嫌いな奴らが、溢れ始めていた。なぜあんな事を口走ってしまったのか?お願いだ!もう一度、チャンスを!僕に柔らかな、しあわせを! ↓押してくれると、いと嬉。(*^o^*) ライトノベル ブログランキングへ
Oct 26, 2013
コメント(0)
今、僕は、転校生の魔法使い少女と、山奥の湖で白鳥ボートに乗っている。正確には、僕が魔法で白鳥ボートに変身させられ、転校生の魔法使い少女が、漕いでいる状態だ。帰り道の駄菓子屋で、アイス一本で釣られ、連れてこられたんだ。湖の周囲には人影も人家もなく、水面は薄暗く、危険な雰囲気を漂わせていた。もちろん地元の有名なデートコースではない。「この湖はカルデラ湖で、湖の直下では、マグマが滾(たぎ)ってるの」カルデラ湖?そんな地元民の僕も知らない事を、なんでこの子は知ってるんだ?「マグマが滾(たぎ)ってるって、大丈夫なの?」「個人差はあるけど、まあ大丈夫よ」「えっ?なに個人差って?噴火の直撃を受けて大丈夫な個人差って何?」 「恐い?」「恐いよ!」「帰る?」「帰りたい!」「私を置いて?」「・・・・」「私1人じゃ寂しいよ」この状況で帰れる男子が、世の中にどれだけいるだろうか?湖を見渡すとやはり、カルデラ火山ぽい・・・大丈夫と言われても・・・やっぱ、ちょっと怖い。僕が恐がってる間も、ボートは湖の沖へとゆっくりと進んでいた。魔法使いの少女がボートを漕ぐと、彼女のお尻の柔らかさと、ふとももの躍動が、白鳥ボートの僕に伝わってきた。白鳥ボートじゃなかったら、大変な事になっていただろう。「H」彼女は言った。僕の気持は筒抜けらしい。「今日はね、君の中の魔物を呼び覚ます為に来たの」「僕の中の魔物?」「そう」彼女は頷くと、白鳥ボートの上でお尻の揺らした。すりすりと・・・ふわふわと・・・もう・・・・僕の身体は・・・・燃え上がるんじゃないかと思うほど、熱くなった。彼女は、燃え上がりそうな僕の中で、小声で何かを唱えた。すると僕の背中から湯気の様なものが出た気がした。「これは!」背後を見ると、湯気が徐々に具現化し、巨大な魔物が現れた。突然の魔物の出現に、時空は淀み、空気が震えた。魔物は、今にも都市文明を、破壊してしまいそうな圧迫感を周囲に放っていた。「こんなものが・・・・僕の中の、こんなものが暴れまわったら・・・僕の人生はおしまいだ」僕の戸惑いと驚きと叫びによって、僕にかかっていた魔法は解け、僕は人の姿に戻ってしまった。「しまった!僕は泳げないんだ!」慌てる僕の身体を、彼女は冷静に抱き寄せた。背後を見ると、僕と同じく泳げないらしい魔物は、助けの手など差し出されず、手をバタつかせながら、カルデラ湖の底へと沈んで行った。「あっ・・・僕の魔物が・・・」魔物のくせに・・ちょっと間抜け。「あれが、あなたの中に潜んでいた魔物」彼女の胸に顔を埋める僕に少女は言った。湖に沈んだ僕の中の魔物・・・・僕の心を大きな喪失感が襲った。でも今はそんな事、どうでもよかった。だって、彼女の胸がすごく優しく柔らかく、そしていい香りがした。せっかく彼女の胸に、顔を埋める口実があるんだ。心の喪失感なんかにかまってる場合じゃない。 「あの魔物は、いずれあなたの元に戻ってくる。その時までにあなたは、あの魔物を使いこなせるだけの男に、なってなきゃダメだよ。」と、転校生の少女は、僕の耳元でとっても面倒な事を呟いた。おしまい↓押してくれると、いと嬉。(*^o^*) 短編小説 ブログランキングへ
Apr 13, 2012
コメント(2)
僕の、軽い恋人はふわふわと舞い上がった。僕はとっさに軽い恋人の手を握った。そして僕らは、青い空に舞い上がろうとした。するとそこに、重い愛人が駆け寄ってきた。重い愛人は、舞い上がろうとする僕の足につかまろうとした。僕はとっさに和紙に「影武者」と書いて、向かってくる重い愛人に投げた。和紙は、人型となり式神・影武者となった。俺は、式神。俺の任務は、あるじの影武者。あるじを追う重い愛人が、あるじの影武者である俺に抱きついてきた。影武者としての任務は成功だ。しかし・・・重い愛人・・・美しすぎる。俺の心は、時めき高鳴った。俺は紙で出来た式神なのに・・・ひと目惚れ?私は愛人。重い愛人。私はやっと追いついた愛しい人を抱きしめた。ん?違う、これは式神。愛しいあの人の影武者の式神。でも・・・でも、心の時めきが止まらない。どうしよう恋心が燃え上がる。ダメ、式神同士の恋は・・・・私は彼の軽い恋人。私にしがみつく彼とともに青空に舞い上がっている。地上では、私が放った重い愛人の式神と、彼の放った影武者の式神が、抱き合っていた。恋に落ちた式神は、萌える心の為、人型を維持できず、和紙の人形へと姿を変えた。そして、人形の心は恋で熱せられ、ポッと炎を上げて燃え尽きてしまった。私の過去を具現化した重い愛人の式神と、彼の浮気心を具現化した彼の分身たる影武者の式神は、ポッと炎を上げて燃え尽きた。後で、燃え尽きた灰を拾って、お花畑に埋めてあげよう。そうしてあげると式神は、花の精霊となって、この世の春を謳歌する事が出来ると言う。おしまい↓押してくれると、いと嬉。(*^o^*) 短編小説 ブログランキングへ
Feb 17, 2012
コメント(2)
それ以降、私は罪悪感から、動物園に近づく事も出来なかった。数ヵ月後、ふとニュースを見ると、東の動物園の話題が流れていた。動物園は豹の檻を、最近流行の檻をはずした広々としたタイプの環境に整えた。その資金は、複数の寄付金によって、賄われたらしい。動物縁側は、なぜ豹にだけ寄付金が集まったのか、不思議がっていた。 私には解る。それは、私を含めた【豹柄のお嬢さん】の前任者達が、身代わりを立ててしまった事に対する罪悪感から、寄付をしたに違いない。おしゃべりの黒猫が言うには、今の豹。私が身代わりに立てた豹は、次にやって来た三毛猫と入れ替わらず、魔物への願いで、三毛猫を人間の少女に変えてあげたらしい。私には出来なかった行いだ。おしゃべりの黒猫は、「PS・・・」と呟くと、今の【豹柄のお嬢さん】について付け加えた。私の代わりに豹になった少女は、 豹が大好きで、本当に豹になりたくて仕方なかったらしい。「魔物の気まぐれに、我々が勝った瞬間だよ。まさか豹になりたい少女がいたなんて、魔物も想定外だったんだよ」黒猫は得意げに言った。現在、広々と作り変えられた元豹の檻だった場所では、しなやかな豹が、木の上を嬉しそうに歩いているらしい。 完↓押してくれると、いと嬉。(*^o^*) 短編小説 ブログランキングへ
Feb 10, 2012
コメント(0)
「あの・・豹柄のお嬢さんって、あなた?私は、元々人間だったんだけど、三毛猫に変わってしまったの、良かったら戻る方法を教えてください。」「そこじゃなんだから、もうちょっとこっちへおいで」私は、豹に言われるまま、檻に近づいた。私が檻の前に立つと、豹は、まさに豹変した。「魔物よ、時は来た。我が望みを叶えたまえ!」豹がそう言うと、突然、私の前に見たことがない人間の少女が現れた。そして私は檻の中・・・・私自身が豹になっていた。檻の外にいる少女と、入れ代わってしまったらしい。三毛猫の私(檻の外) → 豹(檻の中へ)豹(檻の中) → 人間の少女(檻の外へ)凄いマジックを目の当たりにした時の様に、ちょっと感動してしまった状態の私に、←感動してる場合か(怒&泣)檻の外で少女は言った。「あなたが来るのをずっ待っていたのよ。私の代わりのあなたを、今度はあなたが私の代わりに、檻の中で暮らすのよ。はあ~、久しぶりの檻の外」少女はそう言うと、ゆっくり背伸びをした。「心配しなくてもいいのよ。永遠に檻の中って訳じゃないんだから。次の【魔物の日】に、来る・・・・かもしれない三毛猫に、私が言ったように、『魔物よ時が来た。我が望みを叶えたまえ!』と唱えればいいのよ」そう言い残すと、少女は夜の動物園の闇に消えていった。どうしよう・・・・・どうしよう。夜が明け、太陽が昇ると、檻の外では、遠足に来た人間の子どもたちが、楽しそうに私を眺めていた。私は迷いながらも、次の魔物の日が来るのを待つことにした。ある日、私の元にあの黒猫が訪れた。「私を騙したのね!」私は叫んだ。黒猫は「あなたを人間に戻す方法はこれしかなかったんだよ。そして、今日が【魔物の日】だよ」と告げた。そして、その夜、三毛猫がやって来た。「あなたが、【豹柄のお嬢さん】ですか?」三毛猫は私に聞いた。私は迷ったけど、ホントに迷ったけど、三毛猫を檻の前に誘い出し、言ってしまった。「魔物よ、時が来た。我が望みを叶えたまえ!」と。 次の瞬間、私は、檻の外から檻の中の豹を見ていた。私の身体は人間に戻っていた。私は、檻の中の新たな【豹柄のお嬢さん】に、事情を話した後、動物園を後しにした。つづく↓押してくれると、いと嬉。(*^o^*) 短編小説 ブログランキングへ
Feb 9, 2012
コメント(0)
「どうしよう・・・」私の呟きに、黒猫は「どうしましょう」と言うと、私にじゃれてきた。「さあ今夜は女同士、語り明かそうよ。ずっと黒猫は、あなたと話がしたかったの」黒猫は嬉しそうに言った、けど、それどころじゃない。とりあえず・・・道端に散らばってるセーラー服と鞄と靴を隠さないと、誰かに見つかって親が知ると絶対心配する。私と黒猫は、セーラー服と鞄と靴を猫道に隠した。私は話す気などなかったけ、意外とおしゃべりな黒猫は、満月が真上に上がるまで話続けた。この黒猫は、この町の町猫で、みんなに可愛がられていた。私も、夕食で魚が出た日は密かに上げていた。私は魚嫌いだからだけど。おしゃべりに満足した黒猫は言った。「噂で聞いたんだけど、東の園に、猫になった人間の事を色々知ってる【豹柄のお嬢さん】がいるって話、聞いたことがある」「えっホント!行きましょ。今からねっ!」「黒猫も誘ってる?」「うん、だって私、猫になったばかりで心細いよ」「仕方ないね、あなたには何度も魚を貰ったから、一緒に行きましょう」「しかし、東の園ってどこだろう?」私達は、とりあえず東を目指し、途中、停まってた貨物列車に飛び乗った。おかげで、私達は一気に東の果てにたどり着いた。果てと言っても、海があって、それ以上は行けないだけだけど。「あっここだ!東の園」私は意外とあっさり目的地を見つけた。東にある動物園。猫の噂って単純だ。・・・と言う事は、豹柄のお嬢さんって、豹そのものかも。遠足で何度も来た事がある動物園だったので、知り尽くしている。私は夜の動物園を、豹の元へと走った。豹は檻の中にいた。つづく↓押してくれると、いと嬉。(*^o^*) 短編小説 ブログランキングへ
Feb 8, 2012
コメント(0)
「魔物って、気まぐれでね。魔物の日には、気まぐれで色んな事が起こすのさ」と黒猫は三毛猫の私に言った。正確には、ついさっき人間から、三毛猫になってしまった私に言った。つづく
Feb 7, 2012
コメント(2)
全15件 (15件中 1-15件目)
1