○・。Mooncalfの絵本。・○

○・。Mooncalfの絵本。・○

16-20



16■■中途半端■■

夢見し日々を捨てられるほど
割り切れる大人じゃなくて
遠きあの日を必死に抱きしめて
守り通せるほど子供じゃなくて
中途半端な立場のまま
試行錯誤はしてみるけれど
いまだ答えは見つからなくて
しゃがみ込んでしまうこともあるけれど
私には手をさしのべてくれる人がいる
だから私は、また歩き出す
試行錯誤する
そしてほら、少しここから抜け出せる

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17■■あたしのまま■■

辛い思い出(こと)を
ポイ捨てできたらよかったのに
だけどたとえ空き缶ポイ捨てしている人でさえ
そんな都合のいいことできなくて
頭を抱えて立ちすくんだり
しゃがみ込んで下を向いてるしかできないのに
周りはどんどん進んでいって
また大きな不安にかりたてられる

だからあたしはあたしのまま
あたしの道を行くよ
あたしの速さで行くよ
たとえその道が
あの電車のように真っ直ぐなレールでなくても

人間はこんなにも進化したのに
辛い思い出(こと)だけは捨てられない

だからあたしの道を行くよ
あたしの速さで行くよ
たとえ他人にあざ笑われるような
そんな速さだとしても
あたしは行くよ
あたしはあたしのまま

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18■■氷河期の花■■

太古の昔
氷河期の時
地上に花は咲いたのかな
もしも咲いていなかったなら
氷河期のようなこの時代に生きる僕らは
花を咲かせることができるのかな
土と空気と水と光と
でもそれだけじゃ花は咲きはしない
だから
さあ声を出そう
笑顔でいよう
そうすればきっと
氷河期に生きる僕らだって
一輪の花を咲かせるはず

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19■■Rainy Day■■

突然降ってきた雨が
とても、とても冷たくて
私はそっと目を閉じた

いつも悲しい日には
こんな雨が降ってるね
あの人と最後の言葉を交わした日も
こんな雨の中だった

私は目を開ける
そっと そっと
今度こそもう二度と
悲しい雨が降らないように
祈りながら そっと
目を開けるよ

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20■■価値の尺度■■

 たった一度の失敗で
「お前は社会のくずになる」
 って言ったけれど
 その一瞬で何がわかると言うの
 私の何が解ると言うの。

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