江戸東京ぶらり旅

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江戸の金融業者札差

江戸の札差


 時代小説を読んでいると「 札差 」(ふださし)という職業が出てきます。札を何に差すのかな?って知らない人は思いますが,武士(公務員)相手の金融業なのですよ。


 もと国技館のあった台東区蔵前ですが,蔵の前,つまり米蔵が隅田川沿いに並んでいたところですね。当時は公務員への給料の支払いは年俸制で,米の現物支給。でも米を支給された公務員は食べるだけでなく,使用人への給料の支払いとか自分で必要なものを買うとか,とにかく現金が必要だったのですよ。それで支給された米を現金にかえなければならない。これを売買のネットワークを知らない武士が自分でするには,面倒だし,どうしたら米が高値で売れるのかわからない。それで米の売買を代行する「札差」という業者にお願いしたのですね。札差は武士から預かった米を米屋に売って現金化し,手数料をとって残りを依頼人の武士に渡します。この手数料,米百俵につき金三分,これで札差は儲けていたのですね。




 公務員の給料は,お取りつぶしなんて不祥事が無い限り,代々いくらと決まっているのですね。だから来年も米は確実に一定量支給される。それで武士は,来年の年俸である米を担保にお金を前借りします。すると,手数料以外にさらに利息がつきますから,札差はますます儲かるという具合。子供が親の利息を払うなんてこともあり得るのです。


 ところが,米の価格が下がっても,武士の給料は物価スライドではなかったので,いつまでも同じ。100年前の給料が百石なら,現在も百石。それに出世だって望みはないのですから,給料はあがらない。生活は困窮するけれど,武士というプライドだけは保たなければならない。明治維新の身分制度が撤廃されて一番喜んだのは武士だとか。こんなこと,日本史の授業で習いました?


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