江戸東京ぶらり旅

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新宿東口に何がある

新宿駅前広場・馬水槽の秘密
 いつ行っても混雑しているJR新宿駅,東口から出ると駅の右端に交番がありますね。ここで待ち合わせをする人も結構います。目印には絶好ですからね。でもここから左手に進み,JRの線路が直前に見えるところまでくると(まだ一本も道路を渡っていませんよ,新宿駅前の広場内です),「 馬水槽 」(写真)があります。ここで待ち合わせをする人はよほどの知識人。

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 これは赤大理石で造られた水槽で,前面の上部が馬用,下部が犬猫用の水飲み場,その裏面が人間の水飲み場になっていて,新宿区指定文化財にも選ばれています。どうしてこんなところにこれがあるのでしょう。1886年,玉川上水がもとでコレラが発生,1万人弱が亡くなる事故が起きた際,明治政府は近代的上水道建設をするため視察を実施,中島鋭司博士を欧米諸国に派遣したのです。そのときに ロンドン水槽協会 から東京市に寄贈されたものがこれ。最初は有楽町にあった東京市役所前(現在の東京国際フォーラムの場所です)に設置され,大正初期までは荷馬車をひいた馬がこれを利用する光景も見られたそうです。その後各地を転々とし,昭和39年に現在の新宿駅前に設置されました。都民からの公募の結果,「 みんなの泉 」と名づけられましたが,「みんな」は見向きもしません。面白いですね。

 新宿には 甲州街道 が走っています。この道路沿いには玉川上水が流れていました。新宿南口を出て,代々木三丁目の方角に少し歩くと,アーチ型の「 玉川上水碑 」が建っています。この上水のスタートは勿論多摩川,終着点は内藤新宿(新宿御苑の外れ)です。当時は開渠でしたが,現在は暗渠,新宿水道局の敷地内にも上水の碑が建っていますよ。また西新宿,都庁のあるあたりには下水処理場があったと記憶しています。新宿は水に縁のある街ですね。

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 新宿には甲州街道の他に青梅街道があります。この二つの街道は伊勢丹のあるあたりで分かれていました。街道の分岐点は「 追分 」といい,歩道にこれを示すプレートがはめ込まれていますよ。この前にあるお店が「追分だんご」。ここから新宿一丁目の間に開かれた宿場が「内藤新宿」。日本橋を出て,最初の宿場が高井戸だったため,ちと遠いな,中間点に宿場町が必要だとしてできたのです。内藤さんはこのあたりの大地主,家康から馬で走れるだけの敷地を与えると言われ,現在の新宿御苑も貰った土地で,彼のお屋敷があったところ。後に一部を宿場として提供したというわけです。今でも内藤新宿という地名が残っています。この人通りの多い追分にも高札場があったそうです。

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