江戸東京ぶらり旅

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目黒に目白<五色不動>

目黒に目白<目赤,目青なんてあるの?>


 JR目黒駅で降りましょう。実はここ,品川区であり目黒区ではありません。アールデコ調の建物のある東京都庭園美術館や目黒雅叙園に行くにはこの駅で降りるのが最適。寄生虫館や五百羅漢寺もありますね。羅漢寺(この近所の人々は羅漢さまと呼んでいます)の先には 目黒不動「滝泉寺」 ,これが目黒区とJR目黒駅の名の由来でした。

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 では,学習院大学のあるJR目白駅はどうでしょう。ありました。 目白不動「金乗院」 が駅名のオリジンです。目白不動はもともと文京区関口にありましたが,昭和20年5月の戦災で消失,不動明王像を金乗院に移したそうです。この不動明王は弘法大師作と伝えられていて,自分で断ち切った左腕より火焔を吹き出す形で特別のパワーがあると言われていますよ。
 黒目と白目があるなら,疲れ目の赤目だってあるはずですよね。

/JR東日本山手線社内&駅ホーム自動放送完全オリジナル音源集 三遊亭金馬(三代目)/三代目 三遊亭金馬 名演集 1 居酒屋/目黒のさんま/長屋 葛飾北斎 富嶽三十六景「下目黒」

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 江戸時代のことです。上野公園の東京芸大の裏手にある寛永寺の創建で知られる天海大僧正さん,三代将軍の徳川家光さんに
 「江戸城を守ってくれるように,不動尊を新たに指定するといいですよ」
と提案。それで,最終的に不動尊は江戸城を囲むように五カ所指定することになったのです。また,それぞれを意味ある色で区別し,呼ぶことにしました。この色が青・白・赤・黒・黄の五色。順に東・西・南・北・中央を意味しています。だから,不動尊の目が本当にそれらの色になっているのではないのです。滝泉寺の不動尊は「目黒不動」,金乗院のは「目白不動」と呼ぶことにしようや,目はそんな色してないかもしれないけどね,というだけのこと。あくまで,目黒は北の守り,目白は西の守り・・・という,色は方角をあらわしたのですね。全部で五色あるので「五色不動」となりますね。目黒,目白は駅名にもなったので有名ですが,他に目赤不動,目青不動,目黄不動もちゃんとありますよ。五色不動を結んだ内側が江戸の内府と呼ばれ,江戸城もこれで安心・・・だって御不動様が守ってくれているからさ。

目赤不動1.JPG


それで,場所ですが・・・
目黒不動 :瀧泉寺(東京都目黒区下目黒3-20-26)
 目白不動:金乗院(東京都豊島区高田2-12-39)
目赤不動 :南谷寺(東京都文京区本駒込1-20-20)
目青不動 :教学院(東京都世田谷区太子堂4-15-1)
目黄不動 :永久寺(東京都台東区三輪2-14-5) 又は 最勝寺(東京都江戸川区平井1-25-32)
 移転して現在の位置にある不動尊もありますから,必ずしも江戸城を守護する方位にはあるわけではありません。



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