狂い咲きの薊は大寒を境に頭を垂れ、今は葉も幹も枯死して寒に耐えた雄姿は見られない。
が、決して倒れず、根元にロゼット状の葉を蓄えて次代の躍動に期待を込めている。
冬の陽をしたたかに取り入れ根に養分を送り続けた。
そして、生きる目的を果たして朽ちた。
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正に、戊辰の役に活躍した各界の草莽の志士の生きざまに似ている。
それを土台にして現代の生活があると思うと、枯れた幹も無下には刈り捨てるに忍びない。
当地は、その当時、骨肉相食む唯の内乱に終始して、無駄死にという酷評がある。
でも、みんな、皆、一心不乱に生き、そして散った。
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ロゼットや 枯死花薊 草莽の志士