Tommy(^-^)'s Cafe

くーちんの部屋

６月２０日、久しぶりに実家に行った。
実家の玄関を入ると左側に窓があり、窓の下には120cmくらいの下駄箱が設置されていて、その上がくーちんの定位置となっている。機嫌が良い時は「くーちーん♪」とさえずって出迎えてくれるが、今日のくーちんはノリが悪い。「よっ！くーちん、調子はどう？」明るく挨拶するTommyを一瞥すると、彼は、相変わらず不機嫌そうに、黙ったままとまり木の上で座り直した。顎をひき、2・3回クチバシぎしりをし、こちらの様子をうかがっているので、よけいに人相（鳥相？）が悪い。それでも姿勢だけはいい。くーちんは、もともとマッチョで、胸板が厚い。だからいつも胸を張っているような姿勢なのだ。大型セキセイを想わせる体型なのだが、ペットショップで見た大型セキセイと比べればかわいいものだった。それでも、我が家のおっとりコザクラインコの虎次郎と同じくらい体重がある。47g。我が家のセキセイちびちゃんとは実に体重差10g。その立派な体型で、顎をひいた上目遣いでこちらを見ている。ちょっと怖いがすごく面白い。「くーちゃんっ♪」しつこくご機嫌をうかがうTommyに、やっと（面倒くさそうに）とまり木の上を5cmほど歩いて近づいてきた。アップでその顔を拝む。「うわっ！汚いっ！」くーちんの頭（額）のあたりがハゲハゲでトゲだらけになっている。まるで魚のハリセンボンのようだ。鳥の羽毛はサヤ（半透明な皮）にくるまって生えてくるので、生え始めは爪楊枝の先端のようにトゲになっているのだ。羽毛の色も、サヤの中で既に完成されている。羽のエッジ部分に黒い模様を持つくーちんなので、トゲの先端は羽の色が透けて黒くなっている。その様がこれまたとっても汚いのである。換羽期といって、インコにも羽が抜け替わる時期がある。文鳥や渡りをする水鳥たち程顕著ではないが、抜羽の多い時期が年に3～4回ある。その時期は新しい羽毛を作るのに体力を消耗するので、元気がなくなるというわけだ。しかも彼はマッチョなので、翼の大きな羽が2・3枚落ちると体重をささえきれず飛べなくなってしまう。これがくーちんの「不機嫌」の理由なのだが、彼のあまりにもぶ然とした表情を見ると、つい、ご機嫌をとってみたくなるTommyなのであった。

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