ライフキャリア総研★主筆の部屋

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2007年04月06日
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「天職」を見つけたいという声をよく聞きますが、最近のキャリア学説によると、「天職」は偶然に見つかるということなので、まあ、焦ってもしょうがない。じっくり機が熟するのを待ち、なるべく人や仕事との出会いを増やすのがよろしいようで。占い師に相談しても、絶対に当たらないよ。

「天職」を見つけるには、一般的には自分の内側を見つめる作業――興味、適性、能力、価値観に照らして仕事を選ぶ、さらに自分の外側を見つめる作業――情報(職種情報と採用情報)を収集して雇用され得る可能性の高い職種を選ぶ、という2つの作業が必要です。

 このうち、自分の内側を見つめる作業を、「自分さがし」と言ったりします。なかなかやっかいな作業であり、簡単には答えが見つかりません。

 ポイントは、自分の強みと弱みを発見し、強みを伸ばし、弱みを補うか、逆転の発想で強みに変えるということ。

 性格テストを使えば簡単のように思えるかもしれませんが、強みを見つけるといっても、「私の長所は積極的なところです」といった短い結論を得るだけでは足りません。その長所と職業を結び合わせる理屈というか、ストーリーが必要なわけで、ストーリーというのは過去の人生経験と、将来の希望の両方を縦糸、横糸として紡ぎだされて来るのです。

「自分さがし」とは、過去の自分、さらには「こうありたい」という未来の自分と現在の自分との対話であるわけですね。

 となると、各種の適性テストはあまり役に立たないのではないでしょうか。

 かといって、過去の自分、未来の自分との対話といっても、バクゼンとしていて、やり方がよくわからないかもしれません。

 そこで私がお薦めしたいのは、読書です。



 初めて読む本でもいい。人生論とか、仕事論とか、仕事について書かれた本のほうが、自分んさがしには向いています。著者の意見にうなずける部分や、目からウロコが落ちるような部分や、ちょっと違うなあと思える部分など、いろいろな発見があるでしょう。そういった発見は、すべて自分の価値観、職業観に照らして出てくるものです。

 つまり、読書を通じて自分の価値観、職業観――どういったことに生きがいや働きがいを感じるのかということが明らかになってくるでしょう。

 下手な適性テストをするよりも、内省を深めてくれる読書体験のほうが百万倍も役立ちます。お試しください。

 ちなみに私はいま、仕事が一段落して今月は手帳が真っ白なので、読書を存分に楽しんでいます。

 いいタイミングなので、キャリアカウンセリングについて勉強しなおそうと思い、ある講座を受講中で、そこで読書課題を与えられました。ロゴセラピーに関する本を1冊読みなさいと。

 ロゴセラピーに関する本を私の蔵書の中から探したら、あるわ、あるわ。全部で5冊出てきました。

 まずは諸富祥彦さんの『どんな時も、人生に“YES”と言う フランクル心理学の絶対的人生肯定法』(大和出版)を再読。

 なるほど、ロゴセラピーはキャリアカウンセリングに役立ちそうです。ロゴセラピーは「生きる意味」の発見を支援するセラピーであり、「天職」を見つけるには、自分にとっての「仕事のやりがい」は何か、「生きがい」は何かを再確認する作業が必要ですからね。

 いまはロゴセラピーの創始者であるフランクルの代表的著作『夜と霧 ドイツ強制収容所の体験記録』(みすず書房)を読んでいます。

 この後は、フランクルの『制約されざる人間』(春秋社)を読む予定。

 残り2冊は、直接的にはロゴセラピーの本ではありませんが、フランクルから強い影響を受けている日本の女性精神科医・神谷美恵子さんの『生きがいについて』(みすず書房)と、アルフレート・クラウスの『躁うつ病と対人行動 実存分析と役割分析』(みすず書房)。



 読書の旅は楽しいですよ。

 5月以降はうれしいことに講演依頼がひきもきらず、沖縄、仙台、盛岡、水戸、秋田、浜松、札幌の各地を旅して回ります。

 キャリア理論を学びなおし、「キャリア哲学」とも言うべきものを追究してさらにパワーアップしたワタクシにご期待くださいませ。







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最終更新日  2007年04月06日 16時52分00秒
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