桜 色

桜 色

夏の思い出


夏休みにはいる直前僕はある決意をした



7月21日
僕はどうやってその決意を実行するかを考えた
だが考えがまとまらず 
その日は何も出来ないまま寝た



7月28日
あれから一週間が経ったが
なにも思いつかない
どうしよう 
このまま夏が終わりそう
だけど宿題だけは終わらせねばとおもい
とりあえず宿題をする



8月11日
毎日宿題を続けてやった結果
終了
だけど明日から伊豆のばあちゃんの家にとまりに行く
らしい



8月20日
ばあちゃんの家からは帰ってきたけど毎日寝てる



8月26日
夏休みの決意を思い出した
もう日にちもない
やばい
とりあえず考えることにした



8月31日 早朝
とうとう作戦を決行する日がやってきた
まず僕は今日の作戦のために身だしなみを整える
まず整える
整える

・・・


朝は勿論アイスコーヒーでちょっと大人の気分を味わう
そしてトースト
とりあえずコーヒーがめっちゃ苦くて吐きそうだった
大人ってすごい



正午
焦る気持ちを抑えつつ
整えた髪をいじりながら
笑っていいともを見る
タモさーん



午後
気持ちを落ち着かせるために本を読む
といってもマンガ本
でも あまりに熱中しすぎて
全巻読破
時間がやばい



7時
僕は車庫から自転車をとりだして
カギを開ける
だが、焦るあまりあかない
あかない
あかない
・・・
時間は過ぎていく
ガチャ
ようやく僕はペダルを思いっきり踏み込む
通行人が驚くくらいのスピードで
こぎ続ける
僕はその時1つのことしか考えてなかった
風をかんじた



7時30分
大きな坂をのぼってその先に
大きな青い家が見えた
大きく僕は息を吐いた
大きく鼓動が高鳴る
大きく僕の背中が見えた気がした



7時35分
僕の指がインターホンに触れた
僕はその時スポットライトに照らされている
物語の主役になった気分だった
はーい
と 彼女の声が聞こえた



7時37分
あっ と彼女の表情は驚いていた
あっ と思わず僕も驚いて言ってしまった



7時37分30秒
彼女が口を開いた
どうしたん?
僕は強張った表情のままだった
ねぇ?
彼女が訊いてくる



7時38分
僕は重い口を開いた
あのさ・・・
なに?
彼女が言葉をかえしてくる
・・・
君の事が好き
誰よりも君の事が好き
だから・・・
付き合ってください
僕はありきたりの言葉を並べて告白した
彼女は微笑んで・・・



7時45分
僕は家路に着いた
君の事を思いながら
この夏休みこれといって何もしてないけど
この一日は僕にとって忘れられない
夏休みの思い出となった



© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: