TONO CAFE

TONO CAFE

PR

Profile

TONO1977

TONO1977

Calendar

Archives

2025.06
2025.05
2025.04
2025.03
2025.02

Comments

aki@ この様なコメント大変失礼致します 日本も当事国となる台湾有事を前に反日メ…
TONO1977 @ Re[1]:1分骨盤ダイエット(10/01) 和活喜さん >お久しぶりです。 >まるで…
和活喜 @ Re:1分骨盤ダイエット(10/01) お久しぶりです。 まるで魔法のようなお話…
トニー2001 @ Re:雑談のルール(12/12) おひさしぶりです。 青森のコーヒー豆屋…
トニー2001 @ 穴場… おお… これは… 穴場的な雰囲気がま…
2007.05.09
XML
カテゴリ: 感銘を受けた本
痛快!憲法学

集英社インターナショナル

今回で最後、「日本国憲法」の欠陥と今後を。

昭和22年(1947)5月3日、日本国憲法は施行された。
原案は当時日本を占領していたGHQの手によって作られている。

この憲法に対して、アメリカの押し付け憲法であるとか、
そうではないという議論があったが、ここではあえて
とりあげない。



近代的な憲法が作動するには、まず平等という概念が成立して
いなければならない。しかし、その平等という概念は決して
簡単に与えられるものではなく、長い時間をかけて生まれる
ものである(予定説の考え方「神の前の平等」、このブログの
その1、その2を参照)。
そこで「神の前の平等」に代わるものとして、伊藤博文は
「天皇の前の平等」として、明治憲法をつくり近代化に成功する。

だが、戦後の日本国憲法は「天皇の前の平等」と言う考え方は
取り除かれ、いきなり「平等」だけが与えられた。
このことによって戦後日本における平等はいびつなものになってしまった。

それは、「機会の平等」ならぬ「結果の平等」という誤解。


「みんな同じでなければならない」という、およそ民主主義では
考えられない思想が支配している。

デモクラシーにおける平等とは、
「身分からの平等」であり、法の前には、身分は関係ない。
誰もが同じように富を求めることができるということである。


それは悪平等である。


同じことが「自由」にもいえる。

元来の自由とは「権力からの自由」。
もともと専制君主や絶対君主の権力を制限するところから
はじまったものであり、この自由主義を守る砦が議会であった。

ところが日本では、「自由」と「放埓(ほうらつ、勝手放題に
ふるまうさま。)」が同義語になっている。


自由にしても平等にしても与えられるものではない。
現に欧米人たちは、みずから平等や自由を勝ち取った。
その前提になっているのは権力との戦いである。

そのプロセスを抜きにしていきなり自由や平等を与えられると
どうなるか。

それを証明しているのが、今の日本。
権力と戦うことなく人権を手に入れたものだから、戦後の日本
人は権力を監視することを忘れてしまった。

その結果が官僚の独裁である。


で、著者が今の日本に欠けてしまったのは、

「権威」

である、といっている。

「権威」とはようするに、何が正しくて何が正しくないかを
決める存在のこと。規範であり、モラルなどを作る存在のこと。
キリスト教社会における神であり、明治時代の天皇であり、
昔の家族制度における父親であった。

こうした権威が否定されたときに、その人間は、その社会は、
まったくの無秩序となる。何が正しく、何が悪いのか
わからなくなるのだから、ある人は暴力的になり、ある人は
何をしていいのか分からなくなって無気力になってしまう。


その典型例が第一次大戦後のドイツでその敗戦によって
旧来の権威がすべて力を失ってしまった。
結果として、社会は無秩序となり経済もダメになっていった。

そこにあらわれたのが、ヒトラーで既成の権威をすべて
否定し、ナチズムこそが権威であるとした。
権威を失って久しかったドイツ人は老いも若きも彼に飛びついた。


今の日本が戦前のドイツと同じように「父なき社会」と
なっている・・



今から150年前の日本人は、浦賀沖にペリーの黒船が来たとき、
「このままでは日本は滅びる」という現実を直視しました。
当時の西洋人は有色人種たちを世界中で征服し、奴隷にした。
それと同じことが日本で起こるのだということを、はっきり
認識した。そして、その現実から逃げることなく、運命と戦おう
とした。そこから明治維新が始まったのです。

今の日本は、まさにこれと同じです。このままでは日本は
滅びるしかない。「その日」がいつくるかは誰にもわからないが、
このままではそう遠くはない。日本には一刻の猶予も与えられて
いない。そう覚悟することが第一歩です。


最後に、
「この現実を直視しなさい」
「民主主義をめざしての日々の努力の中に、はじめて
 民主主義は見いだされる」
そのことを胆に銘じて、ひた走るしかないと。


この本が出版されたのが、2001年。
今年が2007年。今、憲法を変える変えないで
一つの転換期をむかえている。

それがきっかけというのもあって、
この本に触れ、記事を載せるのでかなりの時間を費やしたが、
今まで知らなかったことをかなり学べてとてもよかったと思う。。

しかし、ますます混乱してしまった。

4月のおすすめでだした、「 憲法が変わっても戦争にならないと思っている人のための本
という本では憲法を変えてはいけないと言っていた。
この本では憲法を変えろとはいっていないが死んでいると言っている。

うーん、どうしたものか。
今の自分ではどうすればいいのか浮かんでこない。

もっと憲法だったり、歴史だったり学びなさい
ということか。そうすれば何かがでてくるのかなあ。

とりあえず、無理にやるんじゃなくて、
自分を向上させていくなかで何かひっかかるようなことに
出会ったらまたその時に考えるか。



自分がやりたいようにやっているわがままなブログなんですけど、
それでもこのブログを見てくれている人たちがいるというのは、
とてもありがたいです。
心から感謝します。ありがとうございます。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.05.09 04:14:27
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: