三人寄れば文殊の知恵

三人寄れば文殊の知恵

涼しくなる話?


涼しくなる話?

このところ徳島では3日連続で熱帯夜です。

よく来てくださる吉祥天2260さんにあやかって?
ちょっと怖い話を書いてみます。

私の実家のすぐ上には「役の行者」(修験道の祖)を祀る
行者堂がありました。

その行者堂の右には平屋のN通の保養所があり、
保養所と行者堂の間に小さな石段があり、
直径が2メートル以上あると思われるモミの大木の
根元に役の行者の石仏がありました。

その石仏の右側に歩いて通れる道が伸びており、
その先には、一軒家がありました。

その一軒家は私が知っている限り、
人が住んでいた記憶はありません。

私が小学生のある時、その一軒家の中に数人で探検に
入ったことがあります。

玄関には鍵がかかっておらず、引き戸を開けて
中へ入りました。

今から考えると何年も使われていないにも関わらず、
廃屋特有の荒れた様子はなく、物があちこちに散乱して
いるわけでなく、畳にもうっすらと埃が積もっているだけで
ちゃぶ台の上にしょう油さしが置いてあったのを
今でも憶えています。

行者堂は場所を移転し、その場所は公民館になりました。
神木のモミの木も枯れかけているという理由で伐られました。

私もその廃屋のことなど完全に忘れていた
2~3年前のある日のことです。
実家に帰っていた私はその家の話を母にしました。

「そういえば行者さんの右上にあった家ってどうなった?」

「N通の保養所の話?」

「違うよ、その上に家があったろう?」

「知らんな~」

「そんな訳ないやろ、子どもの頃入ったことあるぞ!」

「そんなとこに家なんかないわ。大体あんな急な所に家が
建つ場所なんかないだろ?」

「・・・・」

私が入った家はなんだったんでしょう?

背筋が寒くなってきました!

しかし、もっと怖い話があります。

この家に私と一緒に入ったと思われる数人のうち
現存しているのは私一人。
皆、鬼籍に入ってしまいました。
この家の話を確かめることもできません。

この話、以前しましたか?

最終更新日 2009年08月14日


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