☆さくらの日記☆

ビギナ~ずラック☆


私のバースデー♪

丁度ひこさまの仕事が休みだったので、私のバースデープレゼントを
買うために大阪へ行くことになった。

せっかくなので大阪観光もしよう。
大阪といえば? そう、吉本新喜劇!
「一度でいいから生よしもとを観てみたかったんだよね~♪」
ルンルン気分で難波に到着し、吉本のチケットを買った。

開演時間まであと40分あった。
40分。なんて中途半端な時間。
どうやって時間を潰そうか?と考えていたら、
「スロットやりたい!」
とひこさまが言い出した。
私はギャンブルは好きじゃないから反対したかったけれど、
あまりにもひこさまがやりたそうだったので、
「やってもいいけど、お金は自分のこずかいから出すんやで!」
これを条件にOKした。

劇場近くのスロット屋に入った。
こんな場所に来るのは私は初めて。
「せっかくやでお前もやってみ。」
ひこさまが1000円貸してくれた。
「どうやってやるの?」
「ほれ、こうやってやるんやで。」
ひこさまがやってみせてくれた。
「ほぉほぉ。なるほど。」
私もやってみた。

1回目。全然ダメ。
2回目。『7?7』。
「お、ひこさま!今の惜しかったよ~。」
3回目。『?77』。
「おぉ!またまた惜しかったで~。私って動体視力いいんじゃな~い?」
4回目。また『?77』。
「わぉ、惜しい~!」
そして5回目。『777』。
「おぉぉ!ひこさま!出たで『777』って。(^-^)」
「え?!うそやろ~!!」
「ウソとちゃうで。ほれ、見て。」
「おぅ!ほんまや!!(-ロ-)!!!ちょ、ちょっと場所代われ!」
ひこさまと台を代わった。
(後で知ったけど、ホントは台を代わったりしちゃいけないらしいねぇ。
お店の方、すんまそん・・・。)

始めてから5分もしないうちに私があっけなく出した
『777』をきっかけに、玉がジャンジャンじゃんじゃん出るわ
出るわ・・・。
「おぉ~!これはすごいで~!」
ひこさまは興奮状態。
「ふ~ん、そうなんだぁ?」
わりに冷静な私。

じゃんじゃん出る玉よりも、私は時間が気になった。
「あ!ひこさま。あと10分でよしもと始まるよ。行かなきゃ。」
「バカ言え!こんなにフィーバーしとんのに行けるか!
チケット、次の回の公演に替えてもらって来て!」
「えぇぇ~~!!」
不満だったけどしょうがない。今ある状況はめったにないコトみたいだから。

仕方なくチケット売場へ時間を替えてもらいに行った。
「あのぉ、チケットの時間を替えてもらいたいんですけど・・・。」
「それはできません。」 
やけに無愛想なお姉さん。
「あのぉ、友達がお腹痛いってトイレ行ってて、まだまだ具合がよくなりそうにないんです。だからお願いします。」
とっさにウソをついた。
「ちょっと待ってください。」
お姉さんが後ろにいる上司みたいな人に聞いている。
「今回だけですよっ。もう替えられませんよっ!」
怒りながらお姉さんは渋々チケットを替えてくれた。
「ありがとうございます・・・。」
なんで私がこんなに怒られにゃならんのだ?
なんでスロットのために私が怒られにゃならんのだ?
今日は私の誕生日だぞ。(←あまり関係ないかもしれん)

再びスロット屋へ戻った。
ひこさまは相変わらずフィ~バ~してる。
次の公演まで3時間。
ま、それまでには終わるだろう。

・・・それから1時間後。
ひこさまはまだフィーバーし続けていた。
あまりのフィーバーぶりに、周りにいる人たちがチラチラ見てくる。
小心者の私にはそういう視線がなんかツライ。
オドオドしてしまう。
そして、玉が出続けているためにしょっちゅう台が「玉切れ」になり、
そのたびに「ピー!ピー!」っと大きい音を鳴らす。
その時の周りの視線もたまらない。
「ピー!ピー!」のたびに係りのお兄さんが玉の補充に来てくれる。
しかし1時間以上もフィーバーし続け、何回も何回も玉の補充で
呼ばれるお兄さんも嫌になってくるようだ。
最初の頃は笑顔だったのに、もう今や無表情になってきてる。
「すみません。スミマセン。」
その度に何故か謝る私。(←なんて小心者なんだろう)

あまりにも居心地が悪くなってきたので、一人で外を回ることにした。
「おう、ゆっくりしておいで~。」
ひこさまはそう言って私を送り出した。
「さ~てどこへ行こうかな♪」
少し歩くと大きな百貨店があった。
そこをフラフラ見て回る。
ついでにプレゼントの下見もした♪

1時間程一人での~んびり見て回った。
たいがい疲れてきたし、ひこさまももうそろそろ終わるだろうと思って
スロット屋へ戻った。

・・・フィーバーはまだ続いていた。
「ねぇ、ひこさま~。もう何時間やってると思うの~?
私お腹すいてきたし、そろそろ止めようよ~。」
「わ、わかった。じゃあ今の玉がなくなったら止めるわ。」
「むぅ~。」(ちょっとフクれ気味)

それから10分後、ようやく玉がなくなりかけてきた!
あと20個ぐらいかなぁ~?
と思ったら!またまたまたまた・・・・フィーバー開始。
「うそぉ~ん!ひこさまぁ~、もう止めてよぉ~。」
「だってまた出てきたんだもん、しょうがないよ。」
「うぅぅ~。」(不機嫌決定~)

その後も、数回「なくなりかけてはまたフィーバー」をくりかえした。
いっこうに止める気配のないひこ野郎。(←呼び方も変わってしまった)
ついに私はイライラの最高潮を迎えた。

今日は何の日?たしか私の誕生日よねぇ?
よしもとを観るために難波に来たのよねぇ?
スロットするためにわざわざ難波まで来たわけじゃないよねぇ?
今、私何してんの?ひこ野郎のスロット待ち?
2時間以上一人で退屈しながら待たされてんの?
何度も言うが、今日は私の誕生日だぞっ!!

あまりの怒りに泣けてきそうだ。
私は無言でひこさまの隣に立った。
私の顔を見上げるひこさま。
その私の表情から、今の私の心情すべてを察したのだろう。
これ以上続けたらどういうことになるのか・・・も。
「ご、ごめん!もう止めるからっっ!!」

ようやく止めた。

1000円から始めたスロットだったが、
最終的に金額は17万円になっていた。
これはホントにすごいコトのようだ。
ひこさまは超ルンルン♪
そりゃそうだろうよ。あれだけ玉が出りゃ。
でも、私は約3時間も待たされ続けたのだぞ。
わかっているのかひこ野郎よ?
もうクタクタだ~。
でも、17万円ももうかったんだから良しとしようかっ!(^-^)

その後軽く食事をし、私たちは吉本を観て大笑いし存分に楽しんだのだった。

ここで思い出してみよう。
スロットをやり始める際の条件を・・・。
それは「このスロットはひこさまのこずかいでやる」ということ。
つまり。
今回儲かった17万円はすべてひこさまのもの。
「3時間退屈しながら待ち続ける」という犠牲を払った私には
1円も入ってこないのだ。
しかも最初に『777』を出したのは私なのに、なのに私には1円も
入ってこないのだ!

・・・なんてこったい!!(-ロ-;)

結局1円も入ってこなかったが、バースデープレゼントにはスロットで気前のよくなったひこさまから結構高額なバッグを買ってもらった。

「ハッピー」なのか「アンハッピー」なのか
よくわからないが、まぁ忘れられないバースデーになったことは
間違いない。


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