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Nobuyuki Ota

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2025.09.04
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カテゴリ: ファッション
​​ 9月1日毎日新聞社から本年度(第43回)毎日ファッション大賞各賞の受賞者が発表されました。

 <大賞> 岩井良太(AURALEE デザイナー)
 <新人賞・資生堂奨励賞> 舟山瑛美(FETICO デザイナー)
 <鯨岡阿美子賞> 宮浦晋哉(株式会社糸編 代表取締役)
 <話題賞> YKKファスニングアワード
 ​<選考委員特別賞> 皆川明(ミナペルホネン デザイナー)

受賞者の皆さん、おめでとうございます。(敬称略)


​毎日新聞社サイトから。写真中央が大賞受賞の岩井良太さん​

今年も含め過去20回ほど私は選考委員として選考委員会に参加。推薦委員及び選考委員が事前に推薦した候補者を選考委員会で議論、あっさり決まる年もあれば白熱した議論の末に多数決で決まる年もありました。議論するうち自分が推薦した候補者を取り下げてほかの委員が推す候補者に賛同したことは何度もあり、決定した受賞者に関しては連帯責任、委員会後に文句を言うことはありません。

ファッションはスポーツのように速さ、高さ、シュート点数などで決まる数値の世界ではなく、それぞれの選考委員が候補者のクリエーションや社会活動をどのように評価するか個々の価値判断に委ねられます。文学賞、映画賞やデザイン賞同様ファッション大賞の人選も簡単ではありません。

委員として毎年推薦時点から非常に悩むのが、デビュー5年以内の若手デザイナーを対象としている新人賞です。推薦する側としては、新人賞受賞後デザイナーがクリエーションもビジネスもどんどん進化発展、近い将来大賞候補に上がってくる人を選びたいと思っています。過去、新人賞受賞数年以内に大賞受賞または大賞を複数回受賞したデザイナーもいますが、新人賞受賞後クリエーションの壁にぶつかって伸びない、あるいはビジネスがうまく行かずに市場から消えた残念なデザイナーもいます。

もしも新人賞受賞したデザイナーが業界から早く消えてしまうと「選考委員はどこ見てるんだ!」と批判されても仕方ありませんから、私は新人賞候補の推薦にはどうしても神経質になってしまうのです。幸い本年度大賞は数年前に新人賞を受賞した岩井良太さんに決まり、ホッとしています。

今シーズンの東京コレクション(Rakuten Fashion Week Tokyo)、昨年新人賞を受賞したHARUNOBUMURATA(村田晴信デザイナー)の新作発表がどうしても気になっていました。選考委員のひとりとして村田さんに新人賞を贈ったのですから。

村田晴信さんはエスモードジャポン卒業後2010年イタリアに渡り、ミラノのマランゴー二学院マスターコースで学び、ジルサンダーのアトリエでアシスタントを務めるなどして帰国、8年間のイタリア生活をベースに2019年自身の名前をブランド名にデビューした若手です。デビュー時から上質シンプルモダンなジルサンダーを随所に感じさせるコレクションを発表してきました。











そして9月2日の今シーズン(2026年春夏)コレクション、これまで起用していなかった超薄手オーガンジーやニット、デニムを使っていつもよりもかなり軽さと日常性を感じさせる内容、個人的な感想としては過去ベストコレクションではないでしょうか(ほかにご意見あるかもしれませんが)。特に薄手ニットの重ねはコレクション全体に幅を持たせたのでは、と感じました。

自分たちが新人賞に選んだ新進デザイナーが翌年さらにバージョンアップ、選考委員としての責任を果たせたようで安堵しました。これからシーズンごとにさらに進化し、近い将来ファッション大賞の有力候補に上がってくることを期待しております。








​​
コレクションの詳細は以下をご覧ください。
https://rakutenfashionweektokyo.com/jp/brands/detail/harunobumurata/





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Last updated  2025.09.04 15:50:25
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