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CDを発売した1982年に、DATがすでにプロトタイプとして形になっていたことに当時のSONYの技術力はずば抜けていたといえます。
このプロジェクトは
SN
プロジェクト(
S
は当時の
AU
事業部長の白倉さんと
N
は技研所長の中島さん)と命名したそうです。
私も社内の技術交換会でそれに触れた時には身体が振るえたものでした、
しかも、R-DATとS-DATが検討されており、このようなコンパクトカセットを利用したS-DAT試作機もありました。
これはフィリップスのDCCが開発される遥か前の事です。フィリップスはソニーへの誘いをかけましたが、ソニーはテープへは走らずディスクメディアである後のMD(ミニディスク)へと舵を切りました。喧嘩別れしたわけではなく、未来を見据えた商品化の思想の違いでした。
当時はまだCD-MOの商品化を進めていましたがその技術はそのままミニディスクへと引き継がれました。
DCCのキーパーツである多チャンネルのMRヘッドの技術は当時パナソニックが進んでおり、その実現のためにパナソニックがフィリップスを助ける形でDCC開発に加わりました。
DCCとアナログカセット再生を実現するためにはMRヘッドしかあり得ません。カセットテープの幅に8ch分入れ無ければならず、コイルを巻くことは出来ないからです。
DCCにはPASCという圧縮データが使われていました、ATRACに比べて当時特性も音質も優れていました。しかし完成されたその方式には自由度が無い為、処理方法に自由度があったATRACはバージョンアップを重ねより高音質が実現しています。
ソニーはR-DATの1号機 DTC-1000ESを発売しました。
音質重視の2ch独立 DEM型D/Aコンバータ搭載です。
A/Dコンバータは、業務用でも実績のある 2重積分型でした。
DATの世界初はAIWAからの発売になりましたが、パネル以外は当時のソニーオーディオ(株)より供給し生産したものです。






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