クローバー

四葉のクローバーより

幸せのクローバー知ってますか?

最　高　の　幸　せ　を　

暑い。

とにかく暑い。

こんなとき、馬鹿真面目に授業受けてる

私はエライ。

クーラーもなく、ただ暑いこの日。

ほらすぐそこに蜃気楼が見えてきそう。

キーンコーン・・・

チャイムの音も重く感じる。

これから外に出て家に帰る気力などあるのだろうか。

ただ、五月蝿くなくセミがとてつもなく羨ましく思えた。

「まぁ、寿命短いし泣き叫ぶしかないんだろうけど。」

風を求めるため、外に出た。

ぐうっと背伸びをして、汗が流れ落ちた。

「こんなとき、一生懸命部活してるよ。楽しいのかねー。」

ちょうど、野球部がグランドをはぁはぁいいながら走り回っているところだ。

それをみたら、なんだか暑苦しくなった。

「あー・・もう帰ろっと。」

その時、ふと目にはいった。

クローバー・・??

グランドのよこにある陰に隠れて、少ししかない野草の場所。

そこに、たくさんのクローバーがあった。

「私の幸せのため、見つけてあげようクローバー。」

陰にしゃがみこんで、クローバーをさがす。

こんな暑いときにクローバー探してる自分も、どうかと思う。

「暑い・・何処だークローバーッ。」

ポスッ。

頭になにやら固い物があたった。

「っ―――・・・・。」

痛いも言葉に出ないほど、軽く当たったのだかその固い物は

固いため、痛い。

「あっ、スミマセン・・!」

野球のユニホームを来た異性の人が、あせりながらやってくる。

「あの・・大丈夫・・ですか?」

沈黙が続いたので、ヤバイと思ったのか・・

「あ、保健室行きますか?それか俺が言って氷持って来るとか・・。」

それでも黙っていたので

走って、氷を持ってきた。

「こ、これどうぞ。」

そういって、差し出す少年。

「あー・・ありがと。」

初めてこえをせっしたので、驚きながらも

「はい!スミマセンでした。」

こんな礼儀のいい人いたっけ・・。

そう思いながら、その少年の方を向いた。

「キミ、何年生?野球部でしょ?その服からして。」

「あ、はい。野球部です。そして、一年です。」

後輩か。

でも見知ってる顔じゃない。
しかも珍しい。
礼儀のいい青少年だ。

「転入生・・?」

すると、コクリと頷いた。

「坂口　勇輝(さかぐち　ゆうき)です。」

「ふーん。私は、朝月　亞璃清(あさつき　ありす)。」

自己紹介を終えた後、すぐ質問してきた。

「あー聞いていいですか?ココで何してたんですか?」

はっと気がついて、クローバーを探しながら言う。

「敬語なしね。クローバー見つけてたの。しかもゴールデン。」

すると、勇輝は驚いた顔をして・・

「そうなんだ!?」

この後てっきり笑うと思っていた亞璃清。

だが・・その青少年な勇輝は・・

「ごめんな。」

さっきと敬語がないので、後輩なのにちょっぴり大人に見えて

少し頬を赤くして・・

「いいよ別に。」

「じゃ、本当にごめんな。部活もどる。」

そういってかけていった。

風のような少年。

すっときて、すっと消えた。

寂しいな

また会いたい

イコール

好　き・・?

その時

ちゃんとした、五つ葉の

ゴールデンクローバーが見つかった。

意味は

最　高　の　幸　せ　を　。