―若菜家―

どたどたどたどた  ガラリ

「あら?結人お帰りv」

「母さん・・・その手の中にあるのは何?」

笑顔で結人を迎えた母の手には大きい袋に包まれているものが見えた。
そして結人は他人が見てもわかるほど嫌そうな顔をしていた

「これ?これはアンタの誕生日プレゼントよ♪
 あっそうそう!今日お友達もくるんでしょう?お部屋v片付けといたわよv」

笑顔でさらりと言う母、結人は青ざめた顔をして言った。

「いっ!?かっ 母さんが!!?

「当たり前でしょう?」

「そっそんなッッ!!・・・ッ片付けてこないとッ!!」

その時だった、

ピーンポーン♪

その音を聞いた結人はあわててインターホンを見た。
そこには・・・

「なっ一馬!!英士!!?」

そう、2人がたっていたのだ。

(ヤバイ・・・追っかけて来てくれたのは嬉しいけど・・・
  俺の部屋は見せらんね―――――!!!)

そんな感じで結人がうなっている最中に母はなにくあぬ顔で出て行った。

「そうだな・・・とりあえず悪いけど帰ってもらって・・・」

それに結人は気づかないほど悩んでいた。

* * * * * *

一馬と英士が待っているところに、母は笑顔で迎えた。

「いらっしゃーい♪あなたたちが結人のお友達?」

母は一馬たちにそう言ったその問いに答えたのは英士だった。

「あっはい。 …あの、結人くんはいらっしゃいますか?」

「中にいるわよvさぁ上がって上がって!」

一番母と近くにいた一馬は手を引っ張られた。後から英士も続く。

そして若菜家の中にはいっていったのだった。

* * * * *

中に入ると意外と広くて英士達は驚いた。
その中にポツンと結人がたっている。

「何やってんだ?あいつ。」
「さぁ?」

「あらあら あの子ったら、今呼んでくるからあの子の部屋で待っててくれるかしら? 
 そこの階段を上がってすぐ左にあるわv」

そう言うと母は結人を呼びに行った。
声をかけられた結人は最初は驚いた表情をして、後から青ざめた顔になった。
まぁ大丈夫だろうと思い一馬と英士は二階に上がった。
そして結人の部屋と思われるドアに手をかけたその時・・・・

スト――――――――ップ!!!!!!

「うゎっ って結人!?何するんだよ!」
「この部屋は見るな!!」
「はァ?」
「なんでだよ、決人。」
「何でもかんでもダメなものはダメなんだよ!!」

なにやら必死で隠そうとする結人に2人はいたずら心をいだいてしまった。
今は英士と結人で言い合いになっている。

(よし!いまだ!!)

一馬がドアを開けた瞬間、その瞳に飛び込んで来たのは・・・

「なんだ・・・これ・・・」

思わずそう言ってしまった。

「あぁ――――ッッ!!一馬!!」

必死で隠そうと部屋の前に結人が両手を広げているが、ドアが大きくてあんまり意味が無い。そして英士もその部屋を見た。

「・・・これは?」

2人が見たのはまぎれも無い・・・
乙女部屋だ。

そう、そこにはピンクのカーテン・真っ白な壁。そしてぬいぐるみや可愛いベットもあった。

「これは・・・」
「すげぇ乙女部屋だな・・・結人・・・」

今まで手で隠していた結人もようやく諦めたのか手を下ろしてこう言った。

「だから見せたくなかったんだよ・・・」

「え~っと、これは何でなんだ??」
「母さんの趣味。」
「へ?何でまた結人の部屋なんだ?自分の部屋でもいいだろう?」

「 俺が生まれてくる時母さんは女の子だって言って聞かなかったらしいんだ。
 だから壁もこんなんだし、そして家具も全部買いやがった・・・」

「「・・・」」

「 そして新しい家具を買うときも、
 『今の部屋に似合う物がいいわよねv』とかいってさぁ・・・」

暗い顔をして話す結人に2人は何もかける言葉が無かった。
そこで一馬が疑問に思ってた事を聞いてみた。

「でも何でぬいぐるみとかがいっぱいあるんだ??」
「それは・・・」

バターン!

「ゆーーーーとv」

声と共に結人の母親が入ってきた。
手に大きい袋を抱えたまま。
その袋を前に出すと・・・

「HAPPY・ BIRTHDAY♪」

と結人に袋を渡した。
おそろしいほどの笑顔で。

「なぁ―んだ。プレゼントもらってるじゃん。
 なんであの時『まともなプレゼントがほしい』なんていったんだ?ゆう・・・」

一馬が言葉を言い終わる前に見た結人の顔は今でも自殺しそうな勢いの暗い顔だった。

「どうしたんだ?結人?」

英士が肩に手を置いていった。

「・・・さっき、聞いたよな・・・?」

「「何を?」」

結人の問いに2人は声を合わせていった。

「ぬいぐるみがいっぱいあるわけ。」

これには一馬が答えた。

「うっうん」

毎年誕生日プレゼントがこれなんだよ!

バッ!!

結人が袋をビリビリ破って、中からでてきたものは・・・

大きいくまのぬいぐるみv

「「えっ!?」」

変な声をあげてしまった2人の隣りで母はピョンピョン飛び跳ねていった

「かーーーーわいーーーーーーvvやっぱ似合うわよ~vゆうとv」

っと言って結人に抱きつく母。
2人はかける言葉が無かった。


* * * * *

「へ?プレゼント!?あれじゃなかったのか!!?」

今は3人とも結人の部屋の中にいる。
そこで英士と一馬は本当のプレゼントを結人の前に出したのだ。

「ああ。あんな物なわけ無いだろ。」
「お前が走っていった時は驚いたんだぜ~!!」

そう言うと二人は結人の前にプレゼントを差し出した。

「・・・ッッ! ありがとう2人ともッッすっげぇ嬉しい!!」

結人はこの日最高の笑顔をして言った。

「あけるぞ??」
「ああ!」
「どうぞ。」

そしてまず、英士のプレゼントを開けた。

「・・・サッカーボール・・・」

「前になくしてただろ?最近お前のボール見てなかったし・・・
 これがいいかな?って思ったんだよ。」

「ありがと!!実は川に落としちゃってさ~
 でもそれに気づくなんて英士らしいよね♪」

そしてお次は一馬のプレゼントだ。

「あっ!最新のRPG!!俺これほしかったんだ!!」

「やっぱり?前遊びに行ったときにお前これ見てたからさ~
 他に思い浮かばなかったしな!」

「ありがと!一馬vv」

2人は笑顔で『どーいたしまして!』と言った。
この日は結人にとって最高の一日となった。



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