~通過点~   

~通過点~   

どこへ?




それは2月の初めのある夜。
姉から電話がかかってきた。
それによると、

夕方、母が勤めから家に帰ると父の姿が無い。
しかも玄関の鍵はかかっておらず靴もある。
(・・・何?)

いぶかしげに家の中に入るとテーブルの上には湯飲みやコップが。
(誰か来たの?)

明らかにおかしいのは、お茶の葉が散乱し、こぼれていること。
そのほかに家が荒らされている様子は無い。
見回すとキッチンで履いている健康サンダルがひとつ無い。
(それで出かけたのだろうか)

普段着ているジャケットは着て出かけたようで無い。
貴重品を入れたバックも無い。
母はしばらく帰ってくるのを待ってみたけれど一向に帰ってくる気配もないので
仕方なく外へ出て家の周りを探したり駅まで出たけれど見つからない。
そして姉に電話をかけたわけだ。

その後、姉は私に連絡をしてきたのだが
私にはどうすこともできず、ただ心配するだけ。
とりあえず姉は実家へタクシーで向かうことになった。



続く~



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