ひめあんどぴー

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~長い入院生活~とうとう退院!



抗がん剤の副作用が回復したら(下がった白血球が上がったら)とうとう退院だ。
白血球が下がっていても何の症状も無く元気なので、誰よりも元気な入院患者として残りの日を過ごした。
ただ、主治医の先生が腸の病気(後でわかった事だが大腸癌だったらしい)で入院してしまい、代わりの先生だったので、少し不安だった。
その先生から18日退院についての見通しと、退院後の方針を聞かされた。
それは1年半から2年後にもう一度開腹手術をして、再発していないかどうか
確認すると言うものだった。恐い・・・もう手術はしたくない・・・不安、不安。
でも・・・抗癌剤の副作用として聞かされていた脱毛が無かったのは嬉しい。
これは人それぞれらしいが、私は幸いにもほとんど抜けずにすんだ。
それと、卵巣、子宮すべてとってしまうことになるかも、と聞かされていたので、
左の卵巣だけですんだのは、幸運だったと思う。
これで少なくとも子どもだ出来る可能性は残ったし、この年で
更年期に悩まされずにすんだ。

外泊で家に帰っている時、入院中だというのにSデパートの優勝記念セール
(所属の野球チームが優勝したため)出かけてしまった。
とにかく気持ちはもうすっかり元気だったので、どこかへ出かけたくて
仕方がなかったのだ。
ところがまだ身体は、本調子ではなかったらしく、デパートの中で脳貧血を起こして倒れてしまう。
セールでごった返し、応援歌の流れるデパートの中をタンカーで救護室と言う所へ運ばれた。
脳貧血というものは、頭に血が行かなくなる事で起きるので、頭を低くして
身体を楽にすれば大抵はすぐに気分が良くなる。
この時もタンカーに横になった時には、もうほとんど元気になっていた。
しかしこのとき一緒に行っていた母は、大慌て!
おろおろして顔色も悪くなり、その方が申し訳ないほどであった。
救護室でしばらく休ませて貰った後、急におなかがすいてしまい、
デパートの中のお店でお昼を食べた。
私はもうすっかり元気だったので、パクパク食べたのだが、ショックから抜けきれていなかった母は、ほとんど食べられなかった。
『お母さん、心配かけてごめんなさい』m(__)m


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