2004/11/01
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テーマ: 子供の病気(2163)
カテゴリ: 子供の病気
医者は言った。
「金曜日から始めた心不全の薬が期待してたほど効かなかった・・・」
続けて
「手術まで視野に入れてやはり転院を薦めます。どちらの病院か決めましたか?」
夫と私は都内のK病院と決めていたのでその旨を伝える。
すると先生はすぐにK病院に電話をし、今から転院可能か確認をとってくれた。
そして転院先まで一緒に行くとまで言ってくれた。

部屋から娘は点滴と共に保育器のまま出て来た。
‘保育器から出せないような状態なのか・・・’また落ち込んでしまった。

外来の患者にジロジロ見られながら娘と一緒に移動する。

「初めてのお出掛けが救急車になっちゃったな・・・」
先生がポツリと言った。
「お風呂にも入れてあげたかったな・・・」
点滴が外せない娘はお風呂にも入れず、頭が吹き出物だらけになっていた。

救急車が到着。
しかし、保育器が入るサイズではなかった。
救急隊員「保育器ごと運ぶなんて聞いてない!」
看護婦 「本部に言ったわよ!」
私は横柄な救急隊員に頭にきてナイフでも持っていたら刺してやりたい気持ちだった。
10分ほど待たされ、救急車と隊員フルチェンジされた。


娘は皆に優しく守られ救急車に乗った。
先生が乗り、夫が乗り、私が乗った。
走り出す。
車が揺れるたびに娘はビックリして手足を振るわせる。
‘娘はこの先、一体どうなってしまうのだろう・・・’


今日ほど首都高のカーブを恨めしく思った日はない。
継ぎ目を乗り上げるたびに娘の手足が震えた。
途中先生は優しい顔で何度も娘をみつめた。

平日の首都高は恐ろしいくらいの渋滞だろう。一刻も早く到着したいのに・・・
救急隊員は「患者搬送中です!道をあけて下さい!」と何度も言ってくれた。

午後2:50。K病院に着いた。
「こちらの先生に申し送りしておきました。また退院されたら顔を見せに来てください。」
そう話す先生に夫と私はお礼を言って深々頭を下げた。

小児科へ行った。
担当医と少し話し、「お子さんと会っていいですよ」と許可が出た。

広い乳児室に入った。
しかし、保育器が見当たらない。
手前のベッドに娘の頭の形に似た赤ちゃんが寝てる。
‘まさか・・・’
そう思っていると、看護婦が「お子さんはこちらです」とその子を指した。
「え~!?保育器じゃなくていいんですか!?」
ビックリして夫と二人で訊くと
「体温が安定していたので大丈夫です!」
とのこたえだった。
しかも肌着まで着せてもらい、普通の赤ちゃんと同じ扱いだった。
猛烈に感激した。
「さ、触っていいんですか?」
「もちろんいいですよ!」
今まで自分の子なのに看護婦の許可なく触れなかった我が子。
自由に触れられるなんて・・・夢のようだ。
「ダッコします?」
看護婦が言った。
「えっ?いいんですか!?」
もう嬉しくて涙が止まらない。この子を産んでから私はダッコした事がなかった。
看護婦が私の腕に娘を乗せる。
柔らかく温かい。そしてズシリと重かった。
「ママだよ、やっとダッコ出来たよ・・・」
さっきまでの涙とは全く違う涙。嬉し泣き。号泣。

娘の写真は最近痛々しいものばかりだったので今日はわざとカメラを置いて来た。
なのでこの感激の瞬間は撮れなかったが、一生あの感覚は忘れない。

日本最高レベルの病院だし、後はお任せするしかない。

‘うまくいくかも知れない’
夫と私はそう思った。





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最終更新日  2004/11/15 10:52:47 AM
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