香港の日本料理店
BY: 弊社のマネージャー 2004年8月吉日
香港は世界でも1,2を争う日本食市場であり、一足早く経済発展を遂げた日本の外食スタイルは、香港で数多くの人から受け入れられている。
香港における日本料理店は、1970年代に日本人駐在員の情報交換の場として開業した店が多かったが、その後、日系スーパーや百貨店などが香港に進出、香港人をターゲットに本場日本の食材を提供したことから、瞬く間に日本食は浸透した。
現在の日本料理店は地元料理に比べて、割高にもかかわらず、日本食を食べるのは一種のステータスとして香港市民に親しまれている。また小学校の給食にも日本食メニューがあり、大変身近な存在となっている。
約500軒といわれる香港の日本料理店のうち、日本人が経営している店が約100軒、その他香港人が経営している「日式」と呼ばれる店が約400百軒ひしめいている。一見すると、どの日本料理店も日本食を提供する店として一括りにされがちであるが、5つ星クラスのホテルに入居する高級料理店から、香港人テイストに変化を遂げた「日式」料理店までバラエティーに富んでいる。
最近は日本のラーメン博物館をモデルにした「日本ラーメン横丁」や、元力士が大相撲の開催期間中に香港に駆けつけ、本物のちゃんこ料理を客に振舞うちゃんこ鍋料理店など、本格的な日本料理も登場している。
日本料理店が進出する理由として、12億人以上が生活する巨大な中国本土市場をターゲットとする経営者がいる。洗練された都市である香港は中国人の憧れの対象である。香港市民はもともと中国本土からの出身者が多いことからすると、香港で日本料理店が成功すれば、中国本土でも勝算は十分あると考えられる。テストケースとしてまず香港での反応を見て、次に中国本土に進出するのもビジネス選択肢となっている。
このように巨大な中国本土市場が生まれつつあるなか、玄関口となっている香港の日本料理店は、今では名前だけの日本食ではなく本物の味が求められるまでに市民の目は厳しくなっている。「日式」から「本場の日本料理」への変貌が求められ、本物の味を提供できる料理店や食材、酒造業者が続々と香港に集結している。
さすがのマネージャー~飲食については詳しいな~(しかも日本人で日本語が上達)
![]()

