函館市出身。 東京でプロとして演奏を始める。 ニューヨークでアート・ブレイキーと演奏したことを機に、活動の場をニューヨークに移す。 Sahib Shihab , Louis Hayes , Benny Powell , Joe Dukes , Bobby Watson , Stnaley Jordan , Jeff"Tain"Watts , Etta Jones ・・・など、数多くのミュージシャンと共演。 1998年からはハーレムにある”CottonClub”のレギュラー・ピアニスト、シンガーを務める。 最近は自己のグループや伝説的トロンボーンプレイヤーのGrachan Moncur三世のグループ等で 演奏活動を行っている。 2005年1月、函館市観光大使に任命された。
タッチのとても良いピアニストだと思う。 ガーランド然とした珠ころがし奏法には、きらきらしたものを感じるし横揺れを感じさせながら、音楽を前へ前へと押し出す推進力は、グルービー アンド スインギーの言葉で締めくくられるかもしれないが、ハーレムのコットンクラブのハウスピアニストを努めるだけあってそのノリは日本人離れした、黒人のネイティブなノリに近いものを感じさせる。 速いテンポのナンバーでも、せっかちなプレイにならずに、リラックスしたプレイなのがとても良い。 4曲目は彼女の唄入り「ソーラン節」。 これは、アルバムの流れからいって少々異質な感を否めないけど、アドリブ部分は悪くないです。 ベースのDAVID SHAICHもソリッドなプレイで、このアルバムでプロデュースを努めている。 次は是非CD作品で、次回作を聴いてみたいピアノトリオです。 メンバーは、NORIKO KAMO(P)DAVID SHAICH(B)TOM BAKER(DS) 2005年作品 1. backstage sally 2. straight street 3. orange was the color of her dress, then blue silk 4. folk song 5. the peacocks 6. joshua 7. when a gypsy takes her shoes off 8. katrina ballerina 9. conformity
ブルックリン、NYで活躍している女性ベーシストの2006年カルテット作。 のっけから、ノリのよい活気溢れたピアノが聴こえるなと思い、ジャケ裏のクレジットを見ると、今月CRISSCROSSからリーダー作がリリースされたばかりの、DANNY GRISSETTがピアノを弾いているじゃないの。 道理で良いわけだ。 ANNE METTE IVERSENは、デンマークのベーシストで、2004年のデビュー作「ON THE OTHER SIDE」(イングリッド・ジェンセンらが参加)が2004年春にリリースされるやいなや、好評をよびその後、活動の拠点をニューヨークに移す。 デンマークには、偉大なベーシストが多いけれども、彼女もNiels-Henning Orsted を筆頭に Mads Vinding, Chris Minh Doky, Jesper Lundgaard ら優秀なベーシストの系譜にラインナップされるポテンシャルを兼ね備えていると言えるでしょう。 ソロプレイはもちろん、サウンド全体に目を光らせ、共演するミュージシャンのよいところを引き出し、輝かせ演奏全体をステップアップさせる術をしっているのです。 彼女の作曲は、決して単純な4ビートの曲ではないけれども、そんな点からもあまり音楽が難解な感じがせずに、伸び伸びと、生き生きとした印象を受けるのです。 JOHN ELLIS,DANNY GRISSETT,OTIS BROWN 3世の個々の演奏によるところももちろん大きいのだけれども、彼女のリーダーシップと盛り立ててやろうとする仲間の音楽的サポートが作品に垣間見られ悪くないです。 現在進行形のジャズ、FSNTあたりを追いかけている方は要チェックの作品だと言えるでしょう。 メンバーはANNE METTE IVERSEN(B)JOHN ELLIS(TS)DANNY GRISSETT(P)OTIS BROWN(DS) 録音は2005年8月14,15日 NJ
発売前から、話題を呼んでいたヘルゲ・リエンの新作トリオが入荷いたしました。 制作元のDIWの方でも、相当力が入っていたらしく、3月くらいから販促活動を結構やっていた程なので、いやがうえにも期待が高まろうというところです。 HELGE LIENを初めて聴いたのは、多分ほとんどの方がそうだろうと思うのですが、私もCURLING LEGSから2001年にリリースされた「WHAT ARE YOU DOING THE REST OF YOUR LIFE」だった。 ピアノトリオと同時に「TRI O'TRANG」での活動もこの人のオリジナリティー溢れた音楽活動だと思うのだけれども、市場ではおそらく9:1くらい、いやそれ以上の差でピアノトリオのほうが支持、認知されいると思う。 どちらもHELGE LIENにとって、大切な音楽フォーマットなのだろうけど、表現された音楽の伝わりやすさ、聴衆への浸透度の点でピアノトリオに勝るものは、やはり、ないのだと思います。 この新作も、オスロのレインボウ・スタジオで、ヤン・エリック・コングスハウグが録音しているので、いつもの「あの音」が聴けます。 なかなか、中身のことに触れないのだけれど、私的には「LITTLE SUNFLOWER」「SO IN LOVE」「LOVE SONG」「SONORA」、この4曲で決まりです。 この3曲に、ヘルゲのピアノの陰影美、哀愁、ほの暗さ、冷気、清廉といった音楽的特質が凝縮されているように思えてならない。 とにかく、ピアノトリオのファンは、聴いてみることをお薦めいたします。 メンバーはHELGE LIEN (p)FRODE BERG(b)KNUT AALEFJAER(ds) 録音は2006年1月3~6日 RAINBOW STUDIO, OSLO
LOUIS SOLIANO(ルイ・サリアーノ)多分、ほとんどの方が初めて聞く名前のミュージシャンではないだろうか? かくいう私目も、全然知らないミュージシャンだったのですが、参加メンバーのDALE BARLOWの名前を発見したので、仕入れてみた次第。 LOUIS SALIANOはシンガポールのベテランドラマーで、地元のクラブでの演奏、音楽監督が主な仕事のようです。 この作品もシンガポールで録音されていて、DALE BARLOWが何故、シンガポールで録音(11曲中7曲に参加)したのかというところに興味がいくのですが、まず聴いてみることにしてみましょう。 そして、もうひとつ、サプライズがありました。 あの岡崎好朗が3曲で参加しているのですよ! 二人がこのレコーディングに参加したのは、「LIVE JAZZ AT SOUTHBRIDGE」というイベントが縁らしい。 リーダー、サリアーノのアイドルはバディ・リッチで、マックス・ローチ、フィリー・ジョー・ジョーンズ、アート・ブレイキー、ピート・ラ・ロッカとモダンジャズドラムのグレイト達のプレイを体得していった。 この作品に関して言えば、ドラムのチューニングがフュージョンぽっくて個人的な好みではないのだけれど、(ベースもエレベ)、サリアーノのボーカルも数曲で披露されていることからも分かるようにシンガポールのショービジネスに長年携わってきたサリアーノの音楽性に焦点をあてたもので、リラックスして楽しむジャズとみるべきだろう。 この点をのぞけば、DALE BARLOWは「BOLIVIA」「UNIT 7」岡崎好朗は「CUTE」でフューチャーされており、共にさすがというべきソロを展開しています。 旅先のシンガポールで偶然立ち寄ったジャズクラブで、思わぬ大物が飛び入りで参加して儲けものをしたという感じのアルバムですね、これは。 DALE BARLOWと岡崎好朗のファンのかたは、十分、コレクションする価値があると思います。 メンバーはLOUIS SALIANO(DS,VO)DON GOMES(P)DALE BARLOW(TS)MARCUS DENGATE(ELB)岡崎好朗(TP) 2004年作品 SINGAPORE
この作品、ここでの紹介が伸び伸びになっていました。 スウェーデン、ストックホルム生まれのPER DANIELSSONの2005年正調ピアノトリオ作品。 ベンクト・ハルベルグに、ピアノを習っていたらしい。 ジャズへの思いが、ますます高まったPERは、アメリカに渡り、ノーステキサス州立大学へ進む。 Louis Bellson, Clark Terry, Rosemary Clooney, Don Braden, Lynn Seaton, Bobby Shew, Nick Brignola , Maureen McGovern, Arne Domnerus ,Jan Allanらと共演を重ねることによってキャリアを積んでいく。 現在は南フロリダ大学でジャズピアノを教えると同時に、ミュージシャンとしての活動を続けており本作品は第2作目となる。
PER DANIELSSONのピアノは、北欧のミュージシャンならではのリリシズムと、アメリカに渡ってからのジャズ研鑽によって体得したであろう本場アメリカンジャズの躍動感がうまくミックスしたような独特の響きがする。 粒立ちのよい淀みなくピアノを鳴らしきる技術とビル・エヴァンスを連想させる叙情性が上手い具合に結びついているのです。 作曲も非凡なところがあり、とくに2曲目「CLOSER TO THE GOAL」はメロディストのジャズファンに方には喜ばれるんじゃないかなと思います。 5曲目「BEAUTIFUL FRIEDSHIP」などのアップテンポの曲では起伏に富んだスリリングなソロを披露していて、このピアニストが伝統的なジャズのスキルを100%消化した本格派ピアニストなのが分かります。 DANNY GOTTLEB とMARK MEUENSCHWANDERとのトリオのコンビネーションも良好で、このトリオによる2作目を早くも期待したいところです。 メンバーはPER DANIELSSON(P)DANNY GOTTLIEB(DS)MARK NEUENSCHWANDER(B) 録音は2004年 FL
とても思慮深く、丁寧でしっとりしたタッチの語り口は、私の好みにぴったりフィット致します。 バックのメンバーも、結構名の知れた優秀なミュージシャンを揃えていて、なかなか豪華なつくりとなっています。 ただ、あくまでも主役がスー・タッカーなのは言うまでもない。 彼女のような素晴らしい歌手が、自主制作で作品をリリースしているのが、信じられない。 この作品もとても完成度の高いものなので、次回は何処かのレーベルからリリースして、より幅広くディストリビュートされることを願います。 ボーカル好きの方には、きっと満足いただける一枚だと思います。 メンバーはSUE TUCKER(VO)DICK OATTS(AS)JOHN MOSCA(TB)JOE MAGNARELLI(TP)TED ROSENTHAL(P) KENT SAUNDERS(G)PAUL GILL(B)ANDY WATSON(DS)MARC ANDERSON(PER) 1. The Best Thing For You 2. If You Don't See It Too 3. May I Come In 4. It Could Happen To You 5. Like Someone In Love 6. I'm Gonna Laugh You Right Out Of My Life 7. You Turned The Tables On Me 8. Long Ago (And Far Away) 9. Any 'Ol Thing That You Like 10. I'll Remember April 11. The Gentleman Is A Dope 2003年作品
カナダ生まれで、現在NYで活躍しているボーカリスト兼アルトサックス奏者のSHEILA COOPERの1998年にリリースされたファーストアルバム。 バックは同郷のリニー・ロスネスのトリオが受け持っています。 唄が7割サックスが3割といった塩梅のアルバムです。 実際のところ彼女の中でどういうバランスが保たれているのかは知る由もないのだけれど、 このアルバムに関しては、そんな配分で制作されています。 リー・コニッツが賛辞を書いているが、決して余技で終わっていない本格的なサックスプレイがこのアルバムでも聴けます。 で、まるまる一枚サックス一本だけで、充実した内容のアルバムが出来るかというとそれはまた別の話と逃げないといけないなぁ・・・ ハッキリ言ってそれは、時期尚早といわざる得ない。 この作品のように、唄とサックスをうまく組み合わせた今のやり方が正解なのです。 彼女は決して技巧派のボーカリストでもないし、声量もあるほうでもないが、ホーンプレイヤーらしく、聴かせどころをわきまえた、自分のハートをうまく伝える術を知っています。 チャーミングな歌声から、唄に比べて意外と男性的な太くハスキー成分を含むアルトサックスの間奏のつながりもスムースで、リラックスして聴き通おす事の出来るアルバムですね。 リニー・ロスネス・トリオとの演奏はきっと彼女にとって最高の経験だったに違いありません。 メンバーはSHEILA COOPER(VO.AS)RENEE ROSNES(P)SCOTT COLLEY(B)BILLY DRUMMOND(DS) 録音は1997年5月 NJ 1. You'd Be So Nice To Come Home To 2. Meet Me At No Special Place 3. You Turned The Tables On Me 4. Shall We Dance 5. The Thrill Is Gone 6. Lonely House 7. I Wake Up In The Morning Feeling Fine 8. I'll Build A Stairway To Paradise 9. If I Only Had a Brain 10. The Gentleman Is A Dope