Allen Mezquida

Mezquida
アラン・メスキダの自分が知るところの唯一のリーダー作であるA GOOD THINGは
1992年9月18,19日の両日にわたってNEW JERSEYのスタジオで録音された。
96年の秋、KOCH JAZZから出たものを倉敷のグリーンハウスで入手した。
実はその夏大阪に帰省した折梅田ロフトにあったWAVEで推薦CDとして平積みでディスプレイされていたのを目撃しておりその時から気になっていたのだった。
一応私もアルトサックスを下手ながら吹くのですが、理想的な音色にまず心を奪われる。倍音成分が非常に豊でありながら、音にツヤと愁いがあり、情感に飛んでいるにもかかわらずハードボイルドで芯が太く程よいストレングスがある。
決して大きな音で吹いているわけでもないのに、抜群の存在感と説得力がある。
この音色の良さはメスキダの大きな売り物で、もっともっと注目されても良いところだと思う。オーソドックスなスタイルのプレイヤーなので注目度合いにおいてどうしても斬新なスタイルの新人プレイヤーなどに比べJAZZ媒体に取り上げられる機会が少なく、本人も大人しく控えめな性格なのか演奏技量に対して過小評価されており損していると私は思う。サイドメンとしての参加作も当アルバムにもはいっているベーシストSEAN SMITHのリーダー作の2枚、ジョン・ベイシルのポール・デスモンドトリビュート作、マーク・マーフィーのサイドメンで数曲参加ぐらいでメスキダのプレイを聴けるソフトは非常に少ないのが残念である。
このアルバムには今をときめくBRAD MEHLDAUが参加しており、BILL MAYSと仲良く半分づつ分け合っている。 SEAN SMITHがBASS,LEON PARKERがDRUMSで参加しており全編にわたって正当派の緻密で丁寧でありながらジャズ的なスリル、音楽的冒険も存分にあじわえるカルテット作にしあがっている。

アラン・メスキダは1962年コネティカット州New Haven生まれで、バークリー音楽大学卒業後、ジェリー・マリガン、アート・ブレーキ-、レオン・パーカーと共演歴があり、15年以上NYでミュージシャン活動を続けている。








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