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本書、有栖川有栖の『狩人の悪夢』は火村シリーズの一冊である。ミステリー作家・有栖川有栖は、京都府亀岡市に住むホラー作家・白布施正都の家に招待された。有栖川が白布施の家に泊まった翌日、白布施の借家に泊まっていた若い女性が死体で発見された。同時に、容疑者として浮かび上がった青年が、少し離れた空き家で発見される。死亡推定時刻は二人とも、ほぼ同時刻だった。しかも二人とも手首が切断されていた。犯罪学者の火村英生が、警察と一緒に難事件にとりくむ。
第二は、女性が殺害された家には、2年前に死んだ白布施の助手の渡瀬という青年が住んでいた。沖田は渡瀬の同級生で、その家で何かを探していたという目撃証言がとれた。何を探していたのか? それが事件の謎を解く大きなカギになる。
第三。推理小説というものは、一般的に最後で謎解きがおこなわれる。普通、怪しいと思われる人物が犯人ではなく、容疑者の外にいた者が犯人である場合が多い。本書は、まさにそれで、火村がなぞ解きをして、犯人を追いつめてゆく場面がみものだ。
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