出産1



 10ヶ月目に入り、明日から産休という最後の出勤日の夕方、
 最後に机を拭いて、と帰る支度をしていたらプチンと何やら
 はじける音!なんだか暖かい感じが下半身に…
 慌ててトイレにかけこんだまま出られない。これは絶対に
 破水!
 予定日まであと25日くらいあるのに…!たまたま有休を取って
 いた夫に電話するが、遊玉中で気付かず、とらず。

 親友にタクシーでかけつけてもらい、親友の息子のオムツを
 2枚借りてタクシーでそのまま入院しました。
 後に連絡がついた夫ともう一人の友人が入院の準備をして病院
 に来ました。

 「24時間以内に自然分娩できない場合は促進剤などやってみて
  最終的には帝王切開です。」などという説明を聞きました。

 説明を聞きながら、よし、がんばるぞー!と思っていたら、
 黙ってムッとしている様子の夫。「どうしたの?何か気に食わ
 ないの?」聞いてみたら、
 夫は朝から何も食べておらず、その説明を聞いてクラクラ~。
 ちょっとした貧血状態になっていました。(ーー;)
 横になりたいのは私なのに、「ちょっと横になったら。」
 夫を気遣う私。軽い陣痛が始まっていました…

 そういえばその日の午前中、検診で先生にまだまだ産まれませんよ、
 と言われたばかりなのに…などと思っていたら、助産婦さんに、
 基本的には付き添いはあまりたくさんは遠慮してもらいたいと
 言われたので、まずは妹だけが残りました。もちろん夫に具合が
 悪くなられても困りますので、男はいらん!と言って帰って
 もらいまいた。

 きっと仕事おさめで安心してしまって気が抜けたのでしょう。
 帝王切開か~。と少しの覚悟はし始めていました。

 「予定日まだまだなのに、私の体の管理が悪くて破水なんて
  ごめんね。」
 というようなことをお腹の子に対して考えていました。

 でも、陣痛ってこれかな、という痛みが少しずつ来ていました。
 まさしくそれは陣痛でした。
 助産婦さんに「陣痛来てるみたいなんですけど。」と言ってみました。
 そんな事を話している間にも痛みはだいぶ強くなってきました。
 うー、結構痛いぞー。でも助産婦さんは、

 「まだ!まだ!産まれませんから少し寝たほうがいいです。
  寝れないようだったら薬飲んでみたらいかがですか?痛みで
  起きてしまうと思いますが…」

 「はい、そのほうが良いならそうします。」

 少し寝てもけっこう陣痛が痛くて
 「わー、来た来た。イッタァー。」などと言いながら寝たり起きたり。
 しばらくして妹は出勤にそなえてシャワーを浴びに帰り、
 親友が交代して付き添ってくれました。

 その後はもう激しい睡魔と激しい陣痛との戦いでした。陣痛が来る
 たびに起きて、おさまると薬のせいか気を失ったように眠る…を
 なんども繰り返しました。

 臨月に入ったばかりで呼吸法もしらず、仕事を今日までして
 いたので、母親学級も未体験。トイレに立ったらクラクラクラ~。
 どうなってるのー!大部屋の陣痛室、私の次に出産するであろう
 プレママに気遣う余裕もなく「うぐ~!イタイー!何これ~!」と
 叫びまくってしまいました。つわりもほとんどなかった私が、痛みで
 吐き気がしたほどです。

 私って痛みに弱かったのかしら…その友人は声には出さなかった
 らしいけど、私には無理でした。中には誰に対してかわかりません
 が、怒り出す人もいるらしいですね。

 あの睡眠薬は本当によかったのか!? 先生方の予想に反してかなり
 順調なペースで陣痛が来てるのですが…
 私が「あの~。まだまだですかね?」と聞くのですが、
 助産婦さんは「まだ!まだ!陣痛強くなります。」と言い切ります。

 友人が助産婦さんを無視して私に「ヒ、ヒ、フー!」と声を
 かけてくれます。私は「ヒヒフー」と口で言っているだけで、
 呼吸法ってこんなんじゃないはず、だけどやらないとなんとなく
 もっとつらいような気がする、と思ってやっていました。

 このとき彼女は何回か助産婦さんに
 「もう分娩室行った方がいいんじゃないですか?」と聞いてくれて
 いました。助産婦さんはまだ、と答えていたようです。
 薬が効いて陣痛後すぐにバタン!と1分でも寝ていたので、
 もうその辺は私の記憶にはありません。

 友人の手やベッドの手すりをギュギュギュー!と握り、
 私はもう時々「ン~!、ン~!」といきみ始めていました。
 「す、すみません。もう産まれそうなんですけど…?」と私も
 聞いたりしてました。

 もうやばいよ、産まれるよと思ったときにやっと助産婦さんが
 本格的に産まれそうと判断してくれたのか、
 「分娩室に行きましょうか。」と言ってくれました。

出産2へつづく


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