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2005年09月14日
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カテゴリ: ケセラセラな日々
今日はOL時代いつも一緒に遊んだ友人の誕生日。

彼女はその当時レコードショップで働いていた。
スラリとした身体に綺麗な目をしていた彼女は
ハスキーボイスで静かにゆっくり話すタイプ。

よく通る高い声でペチャクチャ喋るワタシと
何もかも正反対だったがなぜか気が合った。

仕事の帰りは待ち合わせて
カウンターだけのコーヒーショップで
何時間も過ごした。


強く激しく一途だった。
彼女の恋を追ってアメリカまで一緒に行ったこともある。
つたない英語力で、向こうの友人を頼って
オンナふたりで珍道中をしてきたが、
彼女の恋の終わりとともに旅も終わった。


ワタシたちといつも一緒に過ごしていた男友達がいた。
彼を見ていると、彼女に好意を持っていることがよくわかった。
彼女はそれを知ってか知らずか、いつも微妙な距離を置いていた。

あるとき、彼女は激しい恋に落ちた。
地方から出てきた青年に恋をして、周りの反対を押し切り
駆け落ち同然で街を出ていった。


やがて小さな心が芽生えた。
ワタシとの恋に言い訳するかのように
「彼女には友達以上の感情はなかった」と言う彼の言葉を
当時のワタシは素直に信じた。

幼い頃から病弱ゆえ静かで影さえ感じさせる彼女にあこがれ、

同性の目からみても吸い込まれるような魅力を持つ彼女ではなく
ワタシの隣にいたいと言ってくれる人がいることに幸せを感じた。

「彼女は今、自分の恋を育んでいる。
 ワタシのこの小さな恋なら祝福してくれるだろう」と思い
彼女に手紙を書いた。
彼がワタシにくれた言葉も添えた。ちょっと自慢してみたい気もあった。

彼女からの手紙には、悲しい言葉が綴ってあった。
彼女は知っていた。彼が自分に好意を持っていたことを。
そして彼女も彼に好意を持っていた。
でもその気持ちは不器用にからまわりするだけで
いつもそっけない態度をしていたのだそうだ。
彼女はワタシたちを祝福していたが、その言葉は悲しく泣いていた。

彼女の思い出を汚してしまったような気がした。
今度逢ったら自慢してしまったことを謝ろうと思った。

  今度逢ったときでいい。友達だもん。


でも「今度」はこなかった。
ワタシは彼女に謝ることができなかった。


    彼女が生きていたら今日で43歳になる。








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最終更新日  2005年09月14日 20時00分04秒
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