墨田区の建築家 「気まぐれブログ」

2017年06月30日
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カテゴリ: 民泊
前回は、ゴリ押しの建築行政が行われる理由を考えてみました。
今回は、現状のような建築行政が経済に与える影響を考えてい見たいと思います。

まず、一点目は、行政コストの肥大化が考えられます。
同じ建物でも、行政に確認申請を出す場合と、民間に確認申請を出す場合で判断が違うことはこれまで書いてきました。取り扱い件数が少ない行政では判断にブレが生じることが多いことから、これがリスクととらえられ、9割ほどが民間に出しているのが現状です。

民間の確認申請料は行政よりも高額になっているにも関わらず皆民間に出しているのです。例えば100㎡程度の住宅の場合、民間だと確認申請、中間検査、完了検査の合計で20,8000円、行政だと合計で31,400円。民間の1/6の金額です。申請料だけで17万円も違います。
17万円もあればエアコンを省エネ型にしたり、断熱材の性能を上げたり、CO2削減に有効なことがたくさんできますね。

民間の申請手数料は、審査する人の人件費、事務所の経費等を積み上げた結果必要になる金額です。一方、行政は、税金により職員の給与が支払われています。本来住民が受けるべきサービスとして税金を支出し職員を雇っているから行政の確認申請料は安くなっているのです。

ここで、一つの疑問が起こります。我々の経済、社会のインフラの一部でもある建築をつくるため確認申請が必要なことはわかります。そのために税金を使い行政職員を雇っているのもわかります。しかし、ほとんどの確認申請を民間が行い確認申請料を民間に払っている現状では、国民は、
建築確認に二重に費用をかけている ことになります。



前回のグラフでは、平成23年度時点で、建築行政職員一人当たりの確認件数は年間12件となっています。つまり、 行政職員一人は月に1件の審査をしているだけ
という状況です。

私の住む東京都墨田区の平均年収は740万円です。退職金、年金を考え、生涯のコストを考えると倍の金額がかかっていると考えられ
740万円×2=1440万円
1440万円÷12か月=120万円/月
となり、家一軒分の確認申請を行うために区民は約120万円のコストを負担していることになります。

冒頭の説明で、一見安いように見える行政へ確認申請手数料でしたが、民間に出した場合20万円/件、行政の場合120万円/件、ということは、 行政の確認申請は民間の6倍のコスト で申請業務を行っていると考えられます。

こうなると、インフラ整備のために職員を雇っているのか、職員を雇うために仕事をあてがっているのか分からなくなってきます。
こういうことが、日本の高コスト体質の一因になっているのだと思います。

今回は、建築行政が経済に与える影響の一点目として行政コストの肥大化について考えてみました。


かなや設計  環境建築家 2017.6.27





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最終更新日  2017年07月18日 18時03分17秒
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