プルさんの気まぐれ日誌

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独り言(3):叱る


 しかしながら、誉める行為とは対象的に、子供達を叱るときは、十分気を使い、配慮しなければなりません。なぜなら、私がやっているラグビースクール指導は、あくまでボランティアの範囲であり、彼等にとっては、親でも先生でもありません。ボランティアコーチの役割は、ラグビーというスポーツを通して、選手の才能を引き出し、健全な少年の育成とラグビーの普及に努めることが求められており、彼等としても、「ラグビーを教えてくれる人」程度の存在でしかないからです。
 時折、「何でわからないんだ、何をやっているんだ」と怒鳴りつける指導をしている人を見ますが、これでは選手はなぜ叱られているのかをまったく理解できません。それどころか、好きでやっているはずのラグビーがどんどん嫌いになっていくでしょう。(私もそのような叱り方は極力しないよう努力し、また、した場合には大いに反省してフォローに勤めています。)
 私が、叱る時は大きく大別して、次の場合が多いようです。
1)時間にルーズであったり、最低限のルールやチームの決まりを守らない場合
2)チームメートを批判したり、コーチや目上の人に対して横柄な態度をとった場合
3)練習に集中力が欠ける場合
4)自分でやるべきことを理解しているのに、やらなかった場合
 1)、2)は一人の人間として、ある集団に帰属する場合の最低限のモラルを守ることが、団体スポーツやボランティアコーチに対する礼儀であることに気づかせる目的です。3)、4)は、ラグビーというスポーツを自らの意思でやると決めたことに対して、自らその選択を裏切る行為を行い、結果として、チームに迷惑をかけることに繋がる可能性があることを気づいてもらう為です。
 私も人間ですから、時には、怒鳴りつけたりもしますが、そのような場合は、極力フォローするようにしています。
 さて、子供達には、叱られてもあまり後に引かないタイプとそうでないタイプがいます。私は、これらのタイプを分類し、選手達の個性に応じて、叱り方を工夫するようにしています。
 前者のタイプは、叱られたことをバネにして、練習中にプレーで返してくれる場合が多く、人前で叱られても余り気にしませんが、後者は、叱る場面や場所、選手の存在等に気を使い、個別に対応するようにしています。
 叱る場合は、その人の身になり、こちらも本気で叱りつけます。最悪の場合は、こちらの気持ちを受け入れられずに、親から意見を言われたり、退会することも覚悟します。相手を叱るということは、それくらい相手にとって重大なことであることを考える必要があります。なぜなら、我々は親でも、先生でもないのですから。


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