偐万葉・お蔵百人一首篇(その5)
~大和はまほろば氏の俳句に寄せて~
今回で小倉百人一首に登場の100人全員の歌を替え歌にしたこととなりますので、このシリーズ「お蔵百人一首篇」は、ひとまず終了です。

日と月と あればこそ見る 皆既食
雲ゐに恨む 下の人波
(前淡白太政大臣 雲原空見し)
わたの原 こぎいでてみれば ひさかたの
雲ゐにまがふ 沖つ白波
(法性寺入道前関白太政大臣 藤原忠通)

ほとけさま 自然児が好き 地蔵盆
はだしで走れと まではいはぬも
(源 年寄)
うかりける 人を初瀬の 山おろし
はげしかれとは いのらぬものを (源俊頼朝臣)

「忍」の意味 教へてくれる 千日紅
もめても我慢 妻のまにまに
(妻原惨種<みじめだね>)
このたびは ぬさもとりあへず 手向山
もみぢの錦 神のまにまに (菅原道真)

ハイドンを 聴く夏の夜の しじまかな
ながれもあへる ムジカなりけり
(張弦弾樹< はるゆみのつまびき
>)
山川に 風のかけたる しがらみは
ながれもあへぬ もみぢなりけり (春道列樹< はるみちのつらき
>)

吉野の里は そっちやないで
(坂上でこけとる)
あさぼらけ ありあけの月と みるまでに
吉野の里に ふれる白雪 (坂上是則)

小雀が 砂浴びに来る 溽暑
かな
やけくそやもう 身がもちまへん
(藤原定夏)
こぬ人を 松帆の浦の 夕なぎに
やくやもしほの 身もこがれつつ (権中納言定家)

銀の露 蓮の葉から 蓮の葉へ
人の顔みて 言変るかな
(右往左往)
わすらるる 身をばおもはず ちかひてし
人の命の をしくもあるかな (右近)
蓮の露 上の蓮から 下の葉へ
人もや水と 同じならまし
(中納言朝露)
あふことの たえてしなくは なかなかに
人をも身をも うらみざらまし (中納言朝忠)

アラカンが 塩汗流す 草テニス
もうやめなはれと 人のいふまで
(平 汗盛)
しのぶれど 色にいでにけり わが恋は
ものやおもふと 人のとふまで (平兼盛)
<関連記事>
偐万葉・お蔵百人一首篇
(その1)
同上
(その2)
同上
(その3A)
同上
(その3B)
同上
(その4)
大和はまほろば
氏のブログ入口
大和はまほろば様、長らく勝手な書き込みをお許し戴き有難うございました。「まほろば偐百人一首」という形で纏めたいと存じます。
<注>このシリーズの掲載写真は全て大和はまほろば氏のブログからの転載であります。
偐万葉・ひろみ篇(その18) 2025.10.03 コメント(6)
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偐万葉・龍の森篇(その6) 2025.07.15 コメント(4)
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