偐万葉・ひろろ篇
本日は偐万葉・ひろろ篇であります。
ひろろさんは、この4月から、我が「偐万葉田舎家持歌集」にご訪問戴くようになり、時々、コメントを寄せて戴いて居りますが、この方も素敵な絵をお描きになられます。
特に、海とか川など水面の表現がすばらしく、小生は勝手に「水の詩人」と名付けて居りますが、この方のブログに時々に書き込ませて戴いた自作和歌も本日現在20首となりました。
よって、このあたりで偐万葉として纏めて置くことにします。併せて、皆さまに彼女の素敵なブログもご紹介申し上げます。(例によって、写真はひろろさんのブログからの転載です。)
偐家持が、ひろろの郎女に贈りて詠める歌20首
やはらめる 光の春は 人もなき 森に生まれて 川となるらし
夏立ちて 畝間 に敷ける 干し草に せむと 媼 は 鎌持ちてゆく
やはらめる 真綿のごとの 光降り 道ゆく人の みななつかしき
ふるさとの まちに似たるか 自転車の 人の
肩辺
に 光やさしき
わが庭に 薔薇の花咲く うす桃の 朝露染むや 淡きその色
たなぐもる 空に向かひて 風待つや 真白にぞ咲く 風車花
あらたしき いのち生まれぬ 笹百合の 白く咲きたる 水無月の朝
磐梯の 山もやさしき 色に染み 児ろ生まれしを 言祝ぐならむ
笹百合の はにかみて咲く うす紅の
あはき色なり ひめさゆりばな
光降る 田ごとの水は 鏡にて 恋ひし越後の 影映すらむ
やはらかき
五月
の風の 母の背の
まろきに吹きし 日のまたかなし
船泊 り ゆらぐ 水面 に 日は照りて やはらに風も たはむるならむ
函館の 舟のとまりの 日はかなし 人のいづくや
海
鳥
の声
北の海の 潮の香恋ひし 函館の 波止場の午後の 白き 船影
水郷の 朝は明けゆく とまり舟 水面の影も 人や待つらむ
風そよぐ 森の小道の 奥の院
いそげどなんと 遠くありける (十二キロ 歩いたか)
朝
咲き 夕べ散るとふ 沙羅の花
明日
なき身なれ 真白にぞ咲く
ときじくの 香具の実にても 吾が恋の
やまひは止まず かへるしかなし
(初恋のぴょん太の「からたち日記」より)
をさなごの うたたねのごと やはらかき
ゑみもて石の 地蔵のおはす
夕映えの 遠き
海原
来し方を 見つつたぐひて 二人しあらむ
<参考>
ひろろさんのブログ入口
偐万葉・ひろみ篇(その18) 2025.10.03 コメント(6)
偐万葉・若草篇(その30) 2025.08.10 コメント(15)
偐万葉・龍の森篇(その6) 2025.07.15 コメント(4)
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