(その2)三室山から龍田大社まで
三室山
は竜田川の右岸にある小さな丘である。古来からの歌枕。
<参考>
三室山(斑鳩町)-Wikipedia-
登り口に在原業平と能因法師の和歌の刻まれた石板がある。

(三室山登り口)
東側・竜田川側の入口は、ご覧の通り、階段ですから、自転車を担いで登るしかない。南側の入口はスロープになっているが、通常は閉ざされている。但し、横合いから入れるので、自転車なら、こちらの入口がお勧め。まあ、下に停めて置くならどちらでもいいが。
山の木は全て桜である。桜の林の下の急坂を登り切ると、頂上にあづま屋があり、近くに能因法師の供養塔と伝えられる五輪塔がある。
(三室山頂上のあづま屋)

(五輪塔)

(この蝶は、ジャノメチョウまたはクロヒカゲ)
(注)友人の蝶麻呂氏から、この蝶はジャノメチョウ科の
ヒカゲチョウであるとご指摘ありましたので、謹ん
で訂正いたします。(9月6日)
あづま屋で休憩しながら、水分補給をしていると、あづま屋の柱にこの蝶が飛んで来ました。
(三室山頂上付近からの眺め)

(中腹の神岳神社への道からの方が木立が切れて眺望がいい。)

(神岳神社拝殿)

(神岳神社境内)

(神岳神社鳥居)
<参考>
神岳神社
神岳神社(2)

(竜田川左岸の道・大和川との合流点付近)

(大和川に合流する竜田川<右手前>)
合流点からは大和川の堤防の道を行く。この道はこれまでも何度か自転車で走っているお馴染の道である。万葉ウオークでは昭和橋を渡って左岸を歩き、多聞橋で右岸に渡り竜田大社へと向かう予定にしているが、今回は右岸の丘の上にある春日神社にも立ち寄ってみることに。境内奥に一針薬師笠石仏がある。
(春日神社)


<参考>
一針薬師笠石仏
多聞橋から県道を西に入って坂道を登ってゆくと龍田大社である。
(多聞橋)

(龍田大社)<参考>
龍田大社
龍田大社拝殿の脇に高橋虫麻呂の長歌の万葉歌碑がある。
(万葉歌碑)
島山を い行きめぐれる
河副
の
丘辺
の道ゆ
昨日
こそ わが越え
来
し
か
一夜
のみ
宿
たりしからに
峯
の
上
の 桜の花は 滝の瀬ゆ 落ちて流る 君が見む その日までには
山下
の 風な吹きそと うち越えて 名に負へる
社
に
風祭
せな (万葉集巻9-1751 高橋虫麻呂)
(島山を行き巡っている川沿いの岡辺の道を、昨日私は越えて来たばかり。たった一晩泊っただけなのに、山の上の桜の花は、激流の早瀬の上に落ちて流れている。君がご覧になるその日までは、山おろしの風は吹かないでくれと、竜田道を越えて、風の神として名高い社で、風祭をしよう。)
(注)島山=水に面した土地を水面を隔てて眺めていう語。
ここでは 大和川に沿った対岸の山地をいう。
風祭=風災を鎮め豊作を祈る祭。または、花を散らさ
ないでくれと風に祈る花鎮めの祭。
この歌には反歌1首がある。歌碑には出ていないので下に掲げて置く。
い
行相
の 坂のふもとに 咲きををる
桜の花を 見せむ児もがも
(万葉集巻9-1752 高橋虫麻呂)
(行き合いの坂の麓に、今を盛りと咲いている桜の花を見せてやる、可愛い少女がいたらいいのだが。)
(注)い行相の坂=国境の坂。隣り合った国の境は双方の国
の神様が、同時に出発して出会った地点
を国境と定めたという伝説から来る表現。
この後、JR三郷駅方向へ向かい、神南備神社、犬養万葉歌碑、磐瀬の杜(三郷町立野)へと続くのであるが、いささか疲れたので、本日はここまで。続きは、また明日です。
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