偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2009.09.14
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 先日( 9月11日 )の日記で葛 (くず) の花をアップし、葛に因んだ万葉歌をご紹介申し上げましたが、万葉歌は「葛の花」ではなく「葛の葉」を詠んでいるのが殆どであるとも申し上げました。そして、「真葛原」という言葉で始まる和歌も掲載しましたが、葛の生い茂る様の写真がなくて、ちょっと歌とマッチしていなかったようにも思いましたので、本日は銀輪散歩の道すがらに「真葛原」の写真を撮って来ました(笑)。

葛.JPG

赤駒の い行きはばかる 真葛原
                何の
伝言 ( つてごと ) ( ただ ) にし ( ) けむ (巻12-3069)
(赤駒が行きなやむ一面の葛原のように、人をはばかる伝言は何の役にも立ちません。直接に仰るのが良いでしょうに。)

葛 (2).JPG
葛 (3).JPG

 葛の葉だけでは色合いに欠けますので、秋の赤い実をご紹介して置きましょう。この実は何の実か分かりますか?

ハナミズキの実.JPG
ハナミズキの実 (2).JPG

 正解は柿です? いや、下記です(笑)。

 正解はハナミズキでした。






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最終更新日  2016.05.20 22:41:08
コメント(10) | コメントを書く


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Re:真葛原と秋の実(09/14)  
小万知 さん
辺り一面の真葛原、みごとに秋風にそよそよの感じが良く出ています。
先日の葉陰に咲く葛の花も美しく捉えておられました。葛の花は葉の下に隠れるし、花房が中々云う事を聞いてくれず、写真に撮るのに一苦労します。花も人を見て笑むのかしら?
花水木の実が、黄色く色づき始めた葉っぱの中で真っ赤に輝いて綺麗ですね。 (2009.09.15 15:36:21)

Re:真葛原と秋の実(09/14)  
ひろろdec  さん
万葉の歌人は、どれも「比喩」がすてきですね^^

やさしいハナミズキの花に?
ピンクがかったキレイな赤ですね@@ノ
指輪にしたいくらいです。^^; (2009.09.15 21:24:16)

小万知さんへ  
けん家持  さん
 本当は見渡す限りの葛の大群生を遠景で撮りたい処ですが、琵琶湖の北の方まで出掛けないと無理かな、という訳で近隣散歩の範囲で、カメラをやや接近させて葛原だけが写るようにして、感じを出しましたので、やや、これは胡麻化しの気味ありです(笑)。
 夕暮れ近くにハナミズキの木に近付いて実の写真を撮っていたら腕に3~4匹の蚊がとまっていて、タップリと血を吸ってくれました。ハナミズキはヤブ蚊と提携しているみたいですから要注意です(笑)。
(2009.09.15 22:15:01)

ひろろdecさんへ  
けん家持  さん
 そうですね。生活の実感の中から生まれて来る比喩ですから「力」があります。自然と共に生活している強さですな。銀輪で走っているだけでは生まれようがない比喩ですな(笑)。

指輪にも せむとや植ゑし 花水木 今しゆかしき 赤き実なれば (偐家持)
(2009.09.15 22:36:03)

カキですか  
ビターc  さん
子供のころ 高いところから 葛の上に
飛び降りた 記憶が・・・ 定かではありません
はなみずき アクセントになりますね (2009.09.18 19:46:35)

Re:カキですか(09/14)  
けん家持  さん
ビターcさんへ
 確かに葛原は飛び降りてもみたくなる感じですね。しかし、葉群の下に何があるかが問題ではあります。
(2009.09.20 13:43:07)

Re:真葛原と秋の実(09/14)  
木の花桜  さん
はじめまして、こんばんは。
真葛原、と言う言葉は知っていたのですが、これほどとは思いもしなかったです。
万葉集はいいですね。また伺います。
ありがとうございました。 (2009.09.27 23:40:59)

木の花桜さんへ  
けん家持  さん
ご訪問有難うございます。
葛は生命力の強い逞しい植物です。他の雑草に負けることなく、たちまちに草原を占領、すべてを覆ってしまいますね。憶良が詠んだ秋の七種の花の中では葛はちょっと異質な逞しさがあるというのが小生の観想です(笑)。
どうぞ、またお越し下さい。新しいお客様、大歓迎です。
(2009.09.28 01:03:14)

Re:真葛原と秋の実(09/14)  
村山勝 さん
『北斎漫画』11編6頁に「歌占」をする男の絵が描かれ、その脇に、“真葛原 津満こひ歩く野良猫の 今は鼠のあなう(嗟憂)世の中”という歌が記されています。
この歌には元歌があるのでしょうか?よろしければお教え下さい。村山 (2015.07.08 17:42:38)

村山勝さんへ  
けん家持  さん
随分古い記事へのコメント有難うございます。
 『北斎漫画』に出ているという「真葛原 津満こひ歩く野良猫の今は鼠のあなう(嗟憂)世の中」という歌のことは存じ上げませんが、万葉集に出て来る歌で、これが本歌だと特定できるものは見当たらないように思います。
 万葉には葛を詠んだ歌が20首余ありますが、恋の思いを葛の延い茂る様に重ねたものもあります。
真葛原 なびく秋風 吹くごとに
      阿太の大野の 萩の花散る(万葉集巻10-2096)
真葛延ふ 小野の浅茅を 心ゆも
       人引かめやも 我がなけなくも(同巻11-2835)
真葛延ふ 夏野の繁く かく恋ひば
       まこと我が命 常ならめやも(同巻10-1985)
 後世には眞葛原や葛の葉は、人の心の恨みと掛け合わせて詠われるということが多くなったようですが、葛が延い広がる様と恨めしい心を引きずることとがイメージとして繋がるもの、連想させるものがあったのでしょう。
 北斎漫画の歌の本歌らしき歌として、挙げるとすれば、新古今集の次の歌でしょうか。
嵐吹く 真葛が原に 啼く鹿は
      うらみてのみや 妻を戀ふらむ(俊恵法師 新古今集440) 
 折角のお問い合わせですが浅学の身。適切なお答えを致しかねます(笑)。 (2015.07.08 19:09:08)

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