本日は若草読書会の日。智麻呂邸に集い、凡鬼さんの「子規と漱石」と題するお話を拝聴する。
今回は智麻呂・恒郎女様ご夫妻と凡鬼さん、祥麻呂さん、槇麻呂さんにけん家持の6名と、いつになく少ない参加者となりましたが、内容はとても充実していました。
子規と漱石の交友は司馬遼太郎著「坂の上の雲」にも登場しているが、二人の出会い(1884年、明治17年)から、子規が35歳で病死する(1902年、明治35年)までの間の、二人の交友や、子規の俳句・短歌の革新や文章の革新活動の意義など、また、俳人としての漱石の一面などを、深く掘り下げてお話下さいました。大変興味深く拝聴いたしました。
折しも9月19日のこの日は子規の命日でもあったのであってみれば、まことにタイムリーなお話であったということになります。
子規の絶筆三句
をととひのへちまの水も取らざりき
糸瓜咲て痰のつまりし佛かな
痰一斗糸瓜の水も間に合はず
子規から見た漱石像、漱石から見た子規像など大変興味深く、二人の友情の素晴らしい在り様に心が動きました。
レジメに書かれていた司馬遼太郎氏の文章も、なるほどと思いましたので転載して置きます。(子規全集の解説「文章日本語の成立と子規」の中の一文とのことです。)
「私どもが夏目漱石と正岡子規を、もしくは森鴎外を所有していることの大きさは、その文学以前に、かれらが明治三十年代において、すでにたれもが参加できる文章日本語を創造したことである。文章を道具にまで還元した場合、桂月も鏡花も蘇峰も一目的にしか通用しないが、漱石や子規の文章は愚痴も表現できれば、国際情勢も論ずることができ、さらには自他の環境の本質や状態をのべることができる。本来、共通性へ参加してゆく文章語はそうあるべきものといっていい。」
資料 凡鬼「坊っちゃんと子規に逢う旅」
獺
の 祭見たよな 空の雲 (偐芭蕉)
(注)獺の祭見て来よ瀬田の奥(芭蕉)
子規の命日は獺祭忌とも言うそうな。
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