偐万葉・松風篇(その14)
久しぶりの偐万葉。本日は第90弾、松風篇(その14)であります。
字数制限にかかり、直近の3首1句は次回に繰り延べました。
<参考>過去の偐万葉・松風篇は コチラ
からどうぞ。
松風さんのブログは コチラ
からどうぞ。
偐家持が松風朝臣麻呂に贈りて詠める歌21首
白鷺の 帰り行く空 青馬の
駆けにしあとや 蛍の舞ひぬ (鶴見松麻呂)

草刈れば 鶴見の空に 冬立ちて 風車の丘は 波の打つらし
初冬
の 野に槻の木の われひとり
立ちていづくへ 時の旅人 (幻家持)

九十九
折る 道に子供の 声すれば
苑生
の
木間
ゆ 照れる冬の日
草もみぢ 燃えにし岡も
西日
落ち
影絶えぬれば 冬ぞ待つらし

あふちの木 来し方なにと 問ふまじや
冬の広野に ひとりし立てり
日に燃えて 鶴見
槻群
散りぬべし
とくや見に来ね 明日には待たじ

群れおやぢ 紙の飛行機 飛ばさむと
生まれたるらし とこわらはにて
(後鶴見法皇「
良人飛行
」より)
地の果てを 覆へる槻も 葉の散りて 冬に向きたる 極月 の朝

漆黒の 馬にしあれり 鶴見野の
朝の光の 風分け行ける (ヨハネの
黙麻呂
)
さんさんと 降る日や冬の 木々はみな
ちからためてぞ 春待つらむか

鶴見野の 冬至の朝は もみぢ葉の
名残りの秋を 銀輪の行く (
名残家持
)
クリスマス イヴにしあれば 白薔薇も
消
残る雪と 見よや鶴見野 (
鶴見薔薇持
)

返し馬の 背にどよめきの 声のして
有馬記念の 時は来にけり (
有馬皇子
)
シャッターを 閉ざし売店 年の暮
カモメのほかは たれや
訪
ふらむ (
鴎百合麻呂
)

師走風 どこや吹くらむ この丘は
とふ人なけれ われに向くらし (
独占家持
)
よき年の よしとよく明け よき人の
よき絵よく見よ よき人よく見つ (西山天皇)

生駒嶺は 遠み青みか おだやかに 鶴見岡の辺 年は明けたり
をのこらの かなはぬゆめか おともなく
かみのひかうき しばしはとびぬ (
紙野飛麻呂
)

風花の 少し散りきて 鶴見野の
槻の
大木
の 影濃くなりぬ (
槻冬麻呂
)
冬枯の
榎
にしぞあれば 朝鳥も
来
なくに君は 継ぎて
来
ませる (
鶴見郎女
)
(注)掲載の絵画は全て松風氏のブログからの転載です。
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